脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

2022-01-01から1年間の記事一覧

怒りのエネルギーは有効活用しよう 『キミは「怒る」以外の方法を知らないだけなんだ』読後感

キミは、「怒る」以外の方法を知らないだけなんだ 作者:森瀬 繁智(モゲ) すばる舎 Amazon 最近特に怒りを感じることが多い。それもウクライナへのロシアの侵攻という暴挙に対してなどの「高尚」な怒りではなく日常の瑣末的な事への怒りだ。 取引先は勝手にサ…

嫌な気分になることのなかった短編集 『サファイア』読後感

サファイア (ハルキ文庫) 作者:湊かなえ 角川春樹事務所 Amazon 「イヤミス」の第一人者湊かなえ氏の短編集。 松たか子主演(ついでに言うと「子役」芦田愛菜の出世作)で映画化されたことで大々的に宣伝されていた『告白』を試しに読んで、そのエンディング…

支離鬱々日記Vol.150(日常生活あれこれ)

今回は久しぶりに、思いっきりの身辺雑事を書いてみたいと思う。 ここのところ、心身ともにとにかく疲労している。身体的な疲労感の原因は花粉症だ。鼻水はひっきりなしに出るし、目は痒いし、くしゃみは連発するし、だるさもずっと感じている。目なんぞは、…

『枕草子』は教材ではなく堂々たるエンターテインメント作品 『ちょっと毒のあるほうが、人生うまくいく!』読後感

ちょっと毒のあるほうが、人生うまくいく! (知的生きかた文庫) 作者:清水 義範 三笠書房 Amazon 先週末から花粉症が本格的に始まり、鼻水はずるずるだわ、目は痛いわ、熱っぽいわで体調は最悪。おまけに仕事は面倒臭いことばかり。過去の担当者がずるずると…

満を持してのウクライナ侵攻だったのか…  『イギリス解体、EU崩落、ロシア台頭 EU離脱の深層を読む』読後感

イギリス解体、EU崩落、ロシア台頭 EU離脱の深層を読む PHP新書 作者:岡部 伸 PHP研究所 Amazon ここのところ連日に渡り、各メディアが大きく取り上げ続けているのが、ロシアのウクライナ侵攻。 各国の首脳や国連の場でもロシアを非難する声明が発表され、在…

支離鬱々日記Vol.149(お題そのもの)

今週のお題「引っ越し」 今年もはや3月。春は出会いと別れの季節であり、新生活スタートの季節でもある。お題はなかなかタイムリーなところを突いてきたようだ。 さて、当家は昨年10月に、現時点では終の住処とする予定の現住所に、それまで10数年を過ごした…

関西のラグビーはいつでもめっちゃ熱い 『ラグビーが好きやねん』読後感

ラグビーが好きやねん 作者:鎮 勝也 ベースボール・マガジン社 Amazon 自身もラグビー経験者であるスポーツライター鎮勝也氏による、ラグビー愛に満ち満ちた一冊。 ベースボールマガジン社が誇るラグビー専門誌『ラグビーマガジン』が運営するラグビーリパブ…

珍記録の前に珍妙な文章をなんとかしてほしい 『超一流 プロ野球選手の珍記録:これぞ伝説‼︎名プレーヤー達の勲章‼︎』読後

超一流 プロ野球選手の珍記録: これぞ伝説‼ 名プレーヤー達の勲章‼ (Kotobuki出版) 作者:峰岸 琢磨 Kotobuki出版 Amazon ある日のKindle unlimitedにリストアップされていたので、ヒョイっと衝動DLした一冊。 内容はまあ、やたらと長い題名の通り。1回に2回…

支離鬱々日記Vol.148(お題と3回目のワクチン接種余波)

今週のお題「試験の思い出」 まずは、3回目ワクチン接種について。2/23に地元の自治体で、たまたまキャンセルかなんかが出た枠に運良く滑り込み、接種を受けた。前2回の職域接種と同じモデルナ製。元々住民がそれほど多くない自治体である上、時間がほぼ朝イ…

ど真ん中の実録モノ 『S霊園 怪談実話集』読後感

S霊園 怪談実話集 (角川ホラー文庫) 作者:福澤 徹三 KADOKAWA Amazon アウトロー小説と怪談の二刀流として名の通っている作家福澤徹三氏による実録怪談集。 私は「怖い小説」は好きだが、いわゆる霊感というものが皆無な鈍感体質なので狐狸妖怪の類は信じて…

女の一人もたらしこめねーやつが万人に支持されるわけゃねーだろ 『イタリア「色悪党」列伝 カエサルからムッソリーニまで』読後感

イタリア「色悪党」列伝 カエサルからムッソリーニまで (文春新書) 作者:ファブリツィオ・グラッセッリ 文藝春秋 Amazon 女性に対しては口説くのが「礼儀」とされている国、イタリア。この国の歴史を形作ってきた錚々たる面々の「業績」を集めたのが標題の一…

何もかもが正反対な異色コンビのバディもの 『逸脱捜査 キャリア警部・道定聡』読後感

逸脱捜査 キャリア警部・道定聡 (角川文庫) 作者:五十嵐 貴久 KADOKAWA Amazon 正反対のキャラを持つ二人の刑事が難事件を解決していく、いわゆるバディモノ。キャリア警部が「逸脱」した操作をするとなると、どうしても杉下右京氏の顔が浮かんできてしまう…

支離鬱々日記Vol.147(お題にモロ乗っかり)

今週のお題「冬のスポーツ」 私にとって冬のスポーツと言えばラグビーしかない。 私の青春時代は1980年代。バブルの真っ最中でもあり、早明戦が最も華やかなりし頃でもあった。成人式の後に国立競技場で行われる日本選手権に晴れ着のまま向かって観戦する、…

支離鬱々日記Vol.146(三連休の最後の夜に襲われている憂鬱さを無理矢理にお題に結びつけてみる)

今週のお題「復活してほしいもの」 結論から先に言ってしまおう。私が復活させたいのは「うつを患う前の自分」だ。 体力も少なくとも今よりはあったし、「本当の自分はこんなもんじゃない」という自信もあった。この自信には全く根拠がなかったが、少なくと…

「スポーツ小説」の第一人者による短編集 『ターンオーバー』読後感

ターンオーバー (ハルキ文庫) 作者:瞬一, 堂場 角川春樹事務所 Amazon 世間的には、警察モノの作家として広く知れ渡っているであろうと推察されるが、私の中では「スポーツ小説」の書き手としての印象が強い堂場瞬一氏のスポーツ短編小説集。 最初に読んだ堂…

あれから早二十年以上も経っちゃったんだ… 『千年世紀末の大予言』読後感

千年世紀末の大予言 (角川ホラー文庫) 作者:桐生 操 KADOKAWA Amazon 欧州の歴史を描くことをメインテーマにしている桐生操氏が、ノストラダムスをはじめとする、予言者たちの言動を集めた一冊。桐生氏の著作は、いわゆる「下ネタ」エピソードを集めたものが…

私の目指す文章の一つの理想型 『映画×東京とっておき雑学ノート 本音を申せば4』読後感

映画×東京とっておき雑学ノート 本音を申せば4 (文春文庫) 作者:小林 信彦 文藝春秋 Amazon 小林信彦氏が週刊文春に連載している人気エッセイ『本音を申せば』を書籍化したものの、文庫本版。「4」とあるから4冊目なのだろう。2007年の記事を収録してある。 …

読む精神安定剤として常備しておきたい一冊 『人生が楽になる心の「立ち直り」術』読後感

人生がラクになる心の「立ち直り」術 (集英社文庫) 作者:斎藤 茂太 集英社 Amazon こういう本を手に取ってしまうときは、何しろ心が疲れている時だ。年末年始に仕事のミスが続き、落ち込んでいる時に、人事異動が発令され、「え、あんな奴が管理職?」みたい…

支離鬱々日記Vol.145(ご近所探索と墓守りと間抜けなお話)

この週末は、久しぶりに、本当に久しぶりに無目的に時間を贅沢に使った。 まずは土曜日。当家の最高権力者様の所用があり、1カ月ぶりくらいに車で上京。最高権力者様の用足し時間中、私は旧住所の近くの行きつけの理容院へ。一月一回すっ飛ばしたので、私に…

二兎を追うものは一兎をも得ず 『プレシディオの男たち』鑑賞記

プレシディオの男たち (字幕版) ショーン コネリー Amazon ショーン・コネリー、マーク・ハーモン出演のバディもの。サンフランシスコにあるプレシディオ軍事基地憲兵隊長アラン・コールドウェル中佐(ショーン・コネリー)、中佐の元部下で現在はサンフラン…

支離鬱々日記Vol.144(お題と人間ドックとナンバープレート交換)

今週のお題「自分に贈りたいもの」 書くべきネタは他にも多々あるのだが、新しい糖質0%のパーフェクトサントリービールという不埒な名前のビールが思いの外美味くて、少し多めに飲んで酔っ払っちゃったので、勢いで書いてしまう。 【本格ビールのうまさで糖…

座頭市シリーズの世界観ど真ん中の一作 『座頭市血煙り街道』鑑賞記

座頭市血煙り街道 [DVD] 勝新太郎 Amazon 26作制作された『座頭市』シリーズの17作目。どうあがいてもマンネリ感は否めないが、ここは「偉大なるマンネリズム」ってやつに支えられた連ドラやシリーズものの映画が散々ヒットした日本だ。故志村けん氏が『七つ…

「社畜」の殺し屋のお話 『ゲーム・オブ・デス』鑑賞記

ゲーム・オブ・デス [DVD] ウェズリー・スナイプス Amazon ウェズリー・スナイプス主演。凄腕のCIA工作員が任務と人情と欲望の間で揺れ動く姿を描いたバイオレンス。 冒頭は多くの護衛を引き連れ、きれいどころのオネーちゃんたちを大勢はべらし、酒も相当き…

オリックスバファローズの2021シーズンリーグ優勝は偶然でも奇跡でもなく必然の結果だった 「オリックスはなぜ優勝できたのか〜苦闘と変革の25年〜』読後感

オリックスはなぜ優勝できたのか~苦闘と変革の25年~ (光文社新書) 作者:喜瀬 雅則 光文社 Amazon 2021年シーズンは両リーグともに一昨年の最下位チームが優勝するという「奇妙な」結果となった。シーズン前は、マスコミはこぞってパはソフトバンク、セは巨…

オチは悪くなかったが、結局はただのラブストーリー 『ダイヤモンド・イン・パラダイス』鑑賞記

ダイヤモンド・イン・パラダイス [Blu-ray] ピアース・ブロスナン Amazon ジェームズ・ボンドを「引退」したピアース・ブロスナンの引退後の初主演作。ボンドとは真逆に、秘宝とでも言うべき大きなダイヤばかりを狙う泥棒マックスを演じている。 FBIの捜査官…

カッコ良すぎる金田一耕助ってのもなんだかなぁ… 『悪魔の手毬唄』鑑賞記

悪魔の手毬唄 [DVD] 高倉健 Amazon 私が一番最初にこの作品を観たのは1977年制作の、石坂浩二が金田一耕助を演じたもの。最高権力者様が観ていた横に座って、時折別の本を読んだり居眠りしながらの片手間鑑賞だったので、筋立てもおぼろげにしか覚えていない…

日本初の本格的密室殺人事件の謎解きは拙さだけが目についた 『三本指の男』鑑賞記

横溝正史の金田一耕助シリーズの映画化作品。今作の金田一役は時代劇界の大御所片岡千恵蔵氏。原作の名は『本陣殺人事件』であり、後年そのものズバリの名前で他の俳優を金田一役にした作品もいくつか制作されている。本作の制作・公開時にはGHQの検閲で「殺…

日本人に好まれるヒーロー像の典型 『一心太助 天下の一大事』鑑賞記

一心太助 天下の一大事 [DVD] 中村錦之助 Amazon そそっかしくて、喧嘩っ早いが、義理人情に厚く、心酔する「親分」大久保彦左衛門のためには命を賭してまでも忠節を尽くす。困った人を見ると放っては置けなくて、その人を助けるために奔走する。周りの人間…

シャーロック・ホームズって兄がいるって設定だったんだ 『シャーロック・ホームズの冒険』鑑賞記

シャーロック・ホームズの冒険 全巻ブルーレイBOX [Blu-ray] ジェレミー・ブレット Amazon 同名の作品としては、グラナダテレビ制作の連続ドラマの方が有名。第6シリーズまで40作以上が制作・放映された。 今回紹介するのはビリー・ワイルダー監督で、1970年…

支離鬱々日記Vol.143(お題に乗っかっちゃいます)

今週のお題「現時点での今年の漢字」 これはズバリ「忙」。 これ以外に考えられないくらいに心を亡くしている。 何しろ、私の生活の中で差優先事項にすべき、文筆活動が10日以上も滞るほど、会社の仕事が忙しく、また、目の痛みやら、定期的な通院やらでとに…