脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

エンターテインメント

現在の音楽シーンの大元を作り上げた人物たちのエピソード集 『「ヒットソング」の作りかた 大滝詠一と日本ポップスの開拓者たち』読後感

「ヒットソング」の作りかた 大滝詠一と日本ポップスの開拓者たち (NHK出版新書) 作者:牧村 憲一 NHK出版 Amazon この駄ブログの読者の皆様には耳タコのお話だが、私は現在終の住処と考えている場所に住んでいる。終の住処と思い定めたことで、少々集めてみ…

物語の終わりを予感させる一作 『座頭市御用旅』鑑賞記

座頭市御用旅 <東宝DVD名作セレクション> 勝新太郎 Amazon 26作ある「座頭市シリーズ」の23作目。 言わずと知れた、ダークヒーロー座頭市の居合い抜きの妙技をいかに鮮やかに魅せて、観客にカタルシスを与えるかが生命線のこのシリーズ、いい加減ネタ切れに…

ひたすらジェイソン・ステイサムの素手ゴロシーンを鑑賞すべき作品 『バトルフロント』鑑賞記

バトルフロント スペシャル・プライス [Blu-ray] ジェイソン・ステイサム Amazon 録り溜め死蔵寸前作品の中から引っ張り出した一作は、シルベスター・スタローン脚本、ジェイソン・ステイサム主演のバイオレンスアクション。 まあ、なんつうか、アメリカ版の…

ひたすら阿部サダヲを鑑賞すべき作品ではあるが… 『死刑にいたる病』鑑賞記

死刑にいたる病 [Blu-Ray] 阿部サダヲ,岡田健史(水上恒司),岩田剛典,中山美穂,宮﨑優 Amazon 女房殿のセレクションで借りた一作。 櫛木理宇原作の小説の映画だったようだが、原作については読んだことがなく、純粋に映画作品として鑑賞した。連続殺人犯榛…

マンネリ化を避けるためにいろいろ努力してるってのは伝わってきたけどね… 『座頭市鉄火旅』鑑賞記

座頭市鉄火旅 [DVD] 勝新太郎 Amazon USB-HDDに録り溜めしておいた作品のラインナップを眺めていた時に、ふと目についた一作。そのまま一気に観切ってしまった。 今作は26作ある「座頭市シリーズ」の15作目。放浪を続ける座頭の市が、たまたまたどり着いた足…

とりあえずトム・クルーズのアクションとキャメロン・ディアスのファンは満足できたであろう一作 『ナイト&デイ』鑑賞記

ナイト&デイ(エキサイティング・バージョン) [Blu-ray] トム・クルーズ Amazon 2010年の米映画。 2001年の『バニラ・スカイ』ではややサイコがかった女を演じ、劇中で主人公トム・クルーズの顔面に深刻な傷を残したキャメロン・ディアス。今作では謎の男を演…

町田康版の『ロックンロール退屈男』 『パンク侍、斬られて候』読後感

今週のお題「最近おもしろかった本」 パンク侍、斬られて候 (角川文庫) 作者:町田 康 KADOKAWA Amazon なんだなんだ今週の「お題」は。米を炊くのに最良の器具を設え、かつ和食の最高の料理人の手配まで整えたような、シンプルなのに最高に贅沢なお題ではな…

いい映画の方程式通りのコメディ 『インターンシップ』鑑賞記

インターンシップ [Blu-ray] オーウェン・ウィルソン Amazon 久々の映画鑑賞記は、録り溜めHDDで半分腐りかけていた標題のコメディ。主演を務めたのは脚本・監督も兼ねているもあるヴィンス・ヴォーンとオーウェン・ウィルソンのコンビ。実話を元にしたスト…

二転三転する事件の様相とそれを追いかける刑事たちの執念の物語 『宿命と真実の炎』読後感

宿命と真実の炎 (幻冬舎文庫) 作者:貫井徳郎 幻冬舎 Amazon 珍しく衝動DLしてしまったミステリー。作者貫井徳郎氏の評判が各種SNSで高いこともあり、一度は読んでみたいと思っていた作家の作品だ。この作品は山本周五郎賞を受賞した『後悔と真実の色』の続編…

最後に一花何かやらかしてくれそうな気配を漂わせている「角川商法の始祖」 『最後の角川春樹』読後感

最後の角川春樹 作者:伊藤 彰彦 毎日新聞出版(インプレス) Amazon 角川書店との最初の出会いは北杜夫氏の『どくとるマンボウ航海記』だったと思う。小学校の最後か、中学校の初めだったか、北氏の『どくとるマンボウ途中下車』というエッセイ集にすっかり…

ドリフターズのコントは歌舞伎や落語と同じ伝統芸能になり得る可能性があった 『ドリフターズとその時代』読後感

ドリフターズとその時代 (文春新書) 作者:笹山 敬輔 文藝春秋 Amazon 小学校時代は土曜の夜が楽しみだった。翌日が休みだということもあったが、何しろ「8時だヨ!全員集合」という何を置いても最優先で観るべき面白い番組があったからだ。オープニングテー…

壮大なスケールで描かれる暴力と死と再生の物語 『テスカトリポカ』読後感

テスカトリポカ (角川書店単行本) 作者:佐藤 究 KADOKAWA Amazon 第165回の直木賞を受賞した、ダークサスペンス。 題名ともなっている「テスカトリポカ」とはアステカの神話の中で最も主要な立場にある神。後にこの地に侵攻してきたキリスト教徒たちによって…

全ての作品を「公式」に当てはめて観ることには疑問を感じはするものの… 『「おもしろい」映画と「つまらない」映画の見分け方』読後感

キネ旬総研エンタメ叢書 「おもしろい」映画と「つまらない」映画の見分け方 作者:沼田やすひろ キネマ旬報社 Amazon 私のこの駄ブログは読書、身辺雑事、ラグビーそしてエンターテインメントを四本の柱と位置付けている。なんだかんだで、愚痴を書きまくる…

知ってそうで知らなかった話が満載 『ロック ベストアルバムセレクション』読後感

ロック―ベスト・アルバム・セレクション (新潮文庫) 作者:渋谷 陽一 新潮社 Amazon 最近になって、大瀧詠一師匠の楽曲の「元ネタ」を集めたアルバムやら書籍やらが続々と発売されて、私の中で海外の古いポピュラーミュージックへの関心が高まっていた。そん…

まさに横綱の風格 『劇場版 パヴァロッティ ハイドパークコンサート』鑑賞記

gaga.ne.jp 当家の最高権力者様がバイオリンのコンサートに行った際に、もらったパンフに、街中の小さな映画館で上映されていることが書いてあったので、早速観に行ったのが標題の作品。1991年にロックフェスティバルで名高いロンドンのハイドパークで上演さ…

なかなかに痛快な大逆転劇 『スイング・ステート』鑑賞記

スイング・ステート [DVD] スティーヴ・カレル Amazon スティーヴ・カレルの顔が写っていたので、ジャケ借りしてきた一作。アメリカのど田舎の小さな町で繰り広げられる町長選挙に関わるドタバタを描く。邦題となっている『スイングステート』とは、大統領選…

名優三人の競演に負けないだけの名作コメディー 『カムバック・トゥ・ハリウッド!!』鑑賞記

カムバック・トゥ・ハリウッド!! [Blu-ray] ロバート・デ・ニーロ(声:関 輝雄) Amazon ロバート・デ・ニーロ、トミー・リー・ジョーンズ、モーガン・フリーマン、という主役級の俳優三名をフィーチャーしたのが標題の一作。1982年に製作された『The Comeb…

クスリにはリスクがつきもの、制度には抜け道がつきもの 『クライシス』鑑賞記

クライシス [DVD] ゲイリー・オールドマン Amazon アメリカの深刻な社会問題の一つである薬物依存を扱った一作。向精神薬として認可は受けているものの、麻薬に似た作用による依存症と、副反応によりさまざまな障害を引き起こすオピオイドという成分を含む薬…

久しぶりに三谷作品の真骨頂を見た思い 『short cut』鑑賞記

WOWOW開局20周年記念番組 三谷幸喜「short cut」 [DVD] 中井貴一 Amazon 田舎ゆえに、レンタルDVDショップの閉店時間が早く(何しろ21時だ!まあ、その時間を過ぎたら、DVDショップはともかく、その周辺は狐狸妖怪の類が跋扈しそうな闇に覆われるのだから仕…

二兎を追うものは一兎をも得ず 『プレシディオの男たち』鑑賞記

プレシディオの男たち (字幕版) ショーン コネリー Amazon ショーン・コネリー、マーク・ハーモン出演のバディもの。サンフランシスコにあるプレシディオ軍事基地憲兵隊長アラン・コールドウェル中佐(ショーン・コネリー)、中佐の元部下で現在はサンフラン…

座頭市シリーズの世界観ど真ん中の一作 『座頭市血煙り街道』鑑賞記

座頭市血煙り街道 [DVD] 勝新太郎 Amazon 26作制作された『座頭市』シリーズの17作目。どうあがいてもマンネリ感は否めないが、ここは「偉大なるマンネリズム」ってやつに支えられた連ドラやシリーズものの映画が散々ヒットした日本だ。故志村けん氏が『七つ…

「社畜」の殺し屋のお話 『ゲーム・オブ・デス』鑑賞記

ゲーム・オブ・デス [DVD] ウェズリー・スナイプス Amazon ウェズリー・スナイプス主演。凄腕のCIA工作員が任務と人情と欲望の間で揺れ動く姿を描いたバイオレンス。 冒頭は多くの護衛を引き連れ、きれいどころのオネーちゃんたちを大勢はべらし、酒も相当き…

オチは悪くなかったが、結局はただのラブストーリー 『ダイヤモンド・イン・パラダイス』鑑賞記

ダイヤモンド・イン・パラダイス [Blu-ray] ピアース・ブロスナン Amazon ジェームズ・ボンドを「引退」したピアース・ブロスナンの引退後の初主演作。ボンドとは真逆に、秘宝とでも言うべき大きなダイヤばかりを狙う泥棒マックスを演じている。 FBIの捜査官…

カッコ良すぎる金田一耕助ってのもなんだかなぁ… 『悪魔の手毬唄』鑑賞記

悪魔の手毬唄 [DVD] 高倉健 Amazon 私が一番最初にこの作品を観たのは1977年制作の、石坂浩二が金田一耕助を演じたもの。最高権力者様が観ていた横に座って、時折別の本を読んだり居眠りしながらの片手間鑑賞だったので、筋立てもおぼろげにしか覚えていない…

日本初の本格的密室殺人事件の謎解きは拙さだけが目についた 『三本指の男』鑑賞記

横溝正史の金田一耕助シリーズの映画化作品。今作の金田一役は時代劇界の大御所片岡千恵蔵氏。原作の名は『本陣殺人事件』であり、後年そのものズバリの名前で他の俳優を金田一役にした作品もいくつか制作されている。本作の制作・公開時にはGHQの検閲で「殺…

日本人に好まれるヒーロー像の典型 『一心太助 天下の一大事』鑑賞記

一心太助 天下の一大事 [DVD] 中村錦之助 Amazon そそっかしくて、喧嘩っ早いが、義理人情に厚く、心酔する「親分」大久保彦左衛門のためには命を賭してまでも忠節を尽くす。困った人を見ると放っては置けなくて、その人を助けるために奔走する。周りの人間…

シャーロック・ホームズって兄がいるって設定だったんだ 『シャーロック・ホームズの冒険』鑑賞記

シャーロック・ホームズの冒険 全巻ブルーレイBOX [Blu-ray] ジェレミー・ブレット Amazon 同名の作品としては、グラナダテレビ制作の連続ドラマの方が有名。第6シリーズまで40作以上が制作・放映された。 今回紹介するのはビリー・ワイルダー監督で、1970年…

ぶっちゃけ、蛾はほとんど関係なくね? 『吸血蛾』観賞記

吸血蛾 [DVD] 東宝 Amazon 私の「師匠」北杜夫氏は無類の昆虫好きで、中でも蛾を好み「同じ鱗翅目に属す蝶は好まれるのに、蛾は忌み嫌われる存在だ」と憤慨する内容のエッセイを書いていたと記憶している。蝶が明るい陽の下で、美しく羽ばたいて咲き誇る花か…

世に駄作のタネは尽きまじ。ストーリーのネタ切れは深刻だけどね… 『ベスト・オブ・映画欠席裁判』読後感

ベスト・オブ・映画欠席裁判 作者:柳下毅一郎 文藝春秋 Amazon 映画評論家町山智浩氏と柳下毅一郎氏が「ファビュラス・バーカー・ボーイズ」として映画専門誌『映画秘宝』上で繰り広げている「漫才」、『映画欠席裁判』の選り抜き版書籍化。 私は今後の文筆…

日本演劇の基礎の基礎をマンガで学んでおくことは無駄なことじゃないよ 『マンガ歌舞伎入門』読後感

マンガ歌舞伎入門 (講談社+α文庫) 作者:松井 今朝子 講談社 Amazon 日本の全て演劇の基本となっているのが、江戸以来の伝統を誇る歌舞伎。残念ながら、観劇料も高いし、演目に関してのあらすじくらいは知っていないと、台詞回しの難解さや、時代背景の理解に…