脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

2022-01-01から1年間の記事一覧

なかなかに痛快な大逆転劇 『スイング・ステート』鑑賞記

スイング・ステート [DVD] スティーヴ・カレル Amazon スティーヴ・カレルの顔が写っていたので、ジャケ借りしてきた一作。アメリカのど田舎の小さな町で繰り広げられる町長選挙に関わるドタバタを描く。邦題となっている『スイングステート』とは、大統領選…

名優三人の競演に負けないだけの名作コメディー 『カムバック・トゥ・ハリウッド!!』鑑賞記

カムバック・トゥ・ハリウッド!! [Blu-ray] ロバート・デ・ニーロ(声:関 輝雄) Amazon ロバート・デ・ニーロ、トミー・リー・ジョーンズ、モーガン・フリーマン、という主役級の俳優三名をフィーチャーしたのが標題の一作。1982年に製作された『The Comeb…

クスリにはリスクがつきもの、制度には抜け道がつきもの 『クライシス』鑑賞記

クライシス [DVD] ゲイリー・オールドマン Amazon アメリカの深刻な社会問題の一つである薬物依存を扱った一作。向精神薬として認可は受けているものの、麻薬に似た作用による依存症と、副反応によりさまざまな障害を引き起こすオピオイドという成分を含む薬…

手帳はアタマのUSBメモリー 『手帳フル活用術-仕事の達人、27人の「手のうち」!』読後感

手帳フル活用術―仕事の達人、27人の「手のうち」! (知的生きかた文庫) 作者:中島 孝志 三笠書房 Amazon 何度か書いているが、私は現在A5サイズのシステムて手帳を使用している。買い求めてからそろそろ20年近くになるため、外見は堂々たる風格を持っているが…

久しぶりに三谷作品の真骨頂を見た思い 『short cut』鑑賞記

WOWOW開局20周年記念番組 三谷幸喜「short cut」 [DVD] 中井貴一 Amazon 田舎ゆえに、レンタルDVDショップの閉店時間が早く(何しろ21時だ!まあ、その時間を過ぎたら、DVDショップはともかく、その周辺は狐狸妖怪の類が跋扈しそうな闇に覆われるのだから仕…

どんな分野で活躍する人の足元にも広がっている深くて暗い落とし穴 『イップス 病魔を乗り越えたアスリートたち』読後感

イップス 魔病を乗り越えたアスリートたち (角川新書) 作者:澤宮 優 KADOKAWA Amazon 私は、プロないしはその道のトップレベルで活躍できるほどのアスリートになった経験はない。したがって、この本に書いているような、極度の緊張を強いられる場面なんぞに…

自分の常識は他人の非常識 『HSPサラリーマン 人に疲れやすい僕が、楽しく働けるようになったワケ』読後感

HSPサラリーマン――人に疲れやすい僕が、 楽しく働けるようになったワケ 作者:春明 力 Clover出版 Amazon 標題の書の中の「HSP」とはHighly Sensitive Personの略。詳しくは↓のサイトを参照いただきたいが kenko.sawai.co.jp 要するに過度に繊細で「普通の人…

考えれば考えるほどわからなくなるけど、一つだけヒントをもらえた一冊 『天皇とは何か』読後感

天皇とは何か (宝島社新書) 作者:井沢 元彦,島田 裕巳 宝島社 Amazon 独特の「井沢史観」で知られる小説家、井沢元彦氏と伝統的な宗教から新興宗教まで幅広く研究し、さまざまな形で言及している宗教学者島田裕巳氏との対談をまとめた一冊。題名の通り、「天…

逃げるは恥でもないし役に立つ 『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』読後感

メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術 作者:わび ダイヤモンド社 Amazon 先日、昨年の成績を通知された。評価は最低。 ちゃんとやるべきことをやって、しかも当初の目標値には届いていないものの、ちゃんと結果…

お勉強の一科目にしてしまうのはもったいないほど歴史って面白い 『戦国武将の選択』読後感

戦国武将の選択 (産経セレクト) 作者:本郷和人 産経新聞出版 Amazon 各種のメディアに登場することも多い、著名な歴史学者本郷和人氏が、自身の研究のど真ん中である中世を取り上げた一冊。 学校でのお勉強の中の一科目として、知識の暗記ばかりを求められが…

支離鬱々日記Vol.151(あれこれ買い物と庭づくり)

今週のお題「買いそろえたもの」 お題に関連づけた文を書くつもりはなかったのだが、そういえば昨日、結構まとまった買い物をしたな、と思い立ったのでページビュー稼ぎも兼ねて書き殴ってみる。 今年は例年に比べ、花粉症が酷い。空気は以前に住んでいたお…

反省だけなら猿でもできる。全く反省しないという「選択」は人間にもできる 『失敗は忘れていい 反省はしなくてもいい:イヤなことばかり思い出してしまうあなた』読後感

失敗は忘れていい 反省はしなくていい: イヤなことばかり思い出してしまうあなたに 作者:福島章信 Amazon ここのところ、主にココロの状態があまり良くない。昨年から拝命した仕事がトラブル続きで、その処理に疲弊したのと、ついに以前からの仕事にまで影響…

怒りのエネルギーは有効活用しよう 『キミは「怒る」以外の方法を知らないだけなんだ』読後感

キミは、「怒る」以外の方法を知らないだけなんだ 作者:森瀬 繁智(モゲ) すばる舎 Amazon 最近特に怒りを感じることが多い。それもウクライナへのロシアの侵攻という暴挙に対してなどの「高尚」な怒りではなく日常の瑣末的な事への怒りだ。 取引先は勝手にサ…

嫌な気分になることのなかった短編集 『サファイア』読後感

サファイア (ハルキ文庫) 作者:湊かなえ 角川春樹事務所 Amazon 「イヤミス」の第一人者湊かなえ氏の短編集。 松たか子主演(ついでに言うと「子役」芦田愛菜の出世作)で映画化されたことで大々的に宣伝されていた『告白』を試しに読んで、そのエンディング…

支離鬱々日記Vol.150(日常生活あれこれ)

今回は久しぶりに、思いっきりの身辺雑事を書いてみたいと思う。 ここのところ、心身ともにとにかく疲労している。身体的な疲労感の原因は花粉症だ。鼻水はひっきりなしに出るし、目は痒いし、くしゃみは連発するし、だるさもずっと感じている。目なんぞは、…

『枕草子』は教材ではなく堂々たるエンターテインメント作品 『ちょっと毒のあるほうが、人生うまくいく!』読後感

ちょっと毒のあるほうが、人生うまくいく! (知的生きかた文庫) 作者:清水 義範 三笠書房 Amazon 先週末から花粉症が本格的に始まり、鼻水はずるずるだわ、目は痛いわ、熱っぽいわで体調は最悪。おまけに仕事は面倒臭いことばかり。過去の担当者がずるずると…

満を持してのウクライナ侵攻だったのか…  『イギリス解体、EU崩落、ロシア台頭 EU離脱の深層を読む』読後感

イギリス解体、EU崩落、ロシア台頭 EU離脱の深層を読む PHP新書 作者:岡部 伸 PHP研究所 Amazon ここのところ連日に渡り、各メディアが大きく取り上げ続けているのが、ロシアのウクライナ侵攻。 各国の首脳や国連の場でもロシアを非難する声明が発表され、在…

支離鬱々日記Vol.149(お題そのもの)

今週のお題「引っ越し」 今年もはや3月。春は出会いと別れの季節であり、新生活スタートの季節でもある。お題はなかなかタイムリーなところを突いてきたようだ。 さて、当家は昨年10月に、現時点では終の住処とする予定の現住所に、それまで10数年を過ごした…

関西のラグビーはいつでもめっちゃ熱い 『ラグビーが好きやねん』読後感

ラグビーが好きやねん 作者:鎮 勝也 ベースボール・マガジン社 Amazon 自身もラグビー経験者であるスポーツライター鎮勝也氏による、ラグビー愛に満ち満ちた一冊。 ベースボールマガジン社が誇るラグビー専門誌『ラグビーマガジン』が運営するラグビーリパブ…

珍記録の前に珍妙な文章をなんとかしてほしい 『超一流 プロ野球選手の珍記録:これぞ伝説‼︎名プレーヤー達の勲章‼︎』読後

超一流 プロ野球選手の珍記録: これぞ伝説‼ 名プレーヤー達の勲章‼ (Kotobuki出版) 作者:峰岸 琢磨 Kotobuki出版 Amazon ある日のKindle unlimitedにリストアップされていたので、ヒョイっと衝動DLした一冊。 内容はまあ、やたらと長い題名の通り。1回に2回…

支離鬱々日記Vol.148(お題と3回目のワクチン接種余波)

今週のお題「試験の思い出」 まずは、3回目ワクチン接種について。2/23に地元の自治体で、たまたまキャンセルかなんかが出た枠に運良く滑り込み、接種を受けた。前2回の職域接種と同じモデルナ製。元々住民がそれほど多くない自治体である上、時間がほぼ朝イ…

ど真ん中の実録モノ 『S霊園 怪談実話集』読後感

S霊園 怪談実話集 (角川ホラー文庫) 作者:福澤 徹三 KADOKAWA Amazon アウトロー小説と怪談の二刀流として名の通っている作家福澤徹三氏による実録怪談集。 私は「怖い小説」は好きだが、いわゆる霊感というものが皆無な鈍感体質なので狐狸妖怪の類は信じて…

女の一人もたらしこめねーやつが万人に支持されるわけゃねーだろ 『イタリア「色悪党」列伝 カエサルからムッソリーニまで』読後感

イタリア「色悪党」列伝 カエサルからムッソリーニまで (文春新書) 作者:ファブリツィオ・グラッセッリ 文藝春秋 Amazon 女性に対しては口説くのが「礼儀」とされている国、イタリア。この国の歴史を形作ってきた錚々たる面々の「業績」を集めたのが標題の一…

何もかもが正反対な異色コンビのバディもの 『逸脱捜査 キャリア警部・道定聡』読後感

逸脱捜査 キャリア警部・道定聡 (角川文庫) 作者:五十嵐 貴久 KADOKAWA Amazon 正反対のキャラを持つ二人の刑事が難事件を解決していく、いわゆるバディモノ。キャリア警部が「逸脱」した操作をするとなると、どうしても杉下右京氏の顔が浮かんできてしまう…

支離鬱々日記Vol.147(お題にモロ乗っかり)

今週のお題「冬のスポーツ」 私にとって冬のスポーツと言えばラグビーしかない。 私の青春時代は1980年代。バブルの真っ最中でもあり、早明戦が最も華やかなりし頃でもあった。成人式の後に国立競技場で行われる日本選手権に晴れ着のまま向かって観戦する、…

支離鬱々日記Vol.146(三連休の最後の夜に襲われている憂鬱さを無理矢理にお題に結びつけてみる)

今週のお題「復活してほしいもの」 結論から先に言ってしまおう。私が復活させたいのは「うつを患う前の自分」だ。 体力も少なくとも今よりはあったし、「本当の自分はこんなもんじゃない」という自信もあった。この自信には全く根拠がなかったが、少なくと…

「スポーツ小説」の第一人者による短編集 『ターンオーバー』読後感

ターンオーバー (ハルキ文庫) 作者:瞬一, 堂場 角川春樹事務所 Amazon 世間的には、警察モノの作家として広く知れ渡っているであろうと推察されるが、私の中では「スポーツ小説」の書き手としての印象が強い堂場瞬一氏のスポーツ短編小説集。 最初に読んだ堂…

あれから早二十年以上も経っちゃったんだ… 『千年世紀末の大予言』読後感

千年世紀末の大予言 (角川ホラー文庫) 作者:桐生 操 KADOKAWA Amazon 欧州の歴史を描くことをメインテーマにしている桐生操氏が、ノストラダムスをはじめとする、予言者たちの言動を集めた一冊。桐生氏の著作は、いわゆる「下ネタ」エピソードを集めたものが…

私の目指す文章の一つの理想型 『映画×東京とっておき雑学ノート 本音を申せば4』読後感

映画×東京とっておき雑学ノート 本音を申せば4 (文春文庫) 作者:小林 信彦 文藝春秋 Amazon 小林信彦氏が週刊文春に連載している人気エッセイ『本音を申せば』を書籍化したものの、文庫本版。「4」とあるから4冊目なのだろう。2007年の記事を収録してある。 …

読む精神安定剤として常備しておきたい一冊 『人生が楽になる心の「立ち直り」術』読後感

人生がラクになる心の「立ち直り」術 (集英社文庫) 作者:斎藤 茂太 集英社 Amazon こういう本を手に取ってしまうときは、何しろ心が疲れている時だ。年末年始に仕事のミスが続き、落ち込んでいる時に、人事異動が発令され、「え、あんな奴が管理職?」みたい…