脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

思わぬ拾い物をしたシリーズ作品 『強制除霊師・斎』シリーズ(全14冊 読んだのはうち13冊)読後感

 

 

ここのところ、小説やらエッセイやら、新書なんかの「活字」を読むほどの気力が湧かないため、コミックを読み漁っている。読み続けている作品の過去巻を読み返したりもするが、特に最近ではKindle Unlimitedで適当なワードで検索をかけ、第一印象で面白そうだと感じたものを片っ端から読んでいる状態だ。

 

そんな渉猟生活の中でちょいと目に止まったのが標題のシリーズ。全14巻のうち、13巻までがKindle Unlimitedにラインアップされていたので、13巻まで読み切った。

 

私には「霊感」というものは全くない。度を越したネガティブ思考に陥りがちな脳みそのクセがあるために、暗闇や墓場、廃墟などに勝手に増幅した恐怖を感じることはあっても、実際に霊やら妖怪やらの存在を感じたことはないし、被害に遭ったこともない。実はいろんな被害を受けているのかもしれないが、何しろ「霊感」がないのだから、そうした不可思議な存在がもたらした障害なのか判断のしようがないのだ(苦笑)。

 

でも、昔からいわゆる「合理的な判断」だけでは説明のつかない怪奇現象は数多存在しており、そんな怪奇現象のおかげで、怪しげな霊能者たちが跳梁跋扈してきた。霊感商法などはその最たるもので、霊などの障害以上に深刻な経済的打撃を与えたりしてきた。おかげで、現実的なことに関しては超ネガティブ思考が働く私は、霊感商法には一切近づかないという自衛策をとってくることが出来たとも言えるのだが。

 

さて、標題のシリーズは霊的な存在を強制的に排除できる実力を持った霊能者・斎(いつき)氏の実際の除霊を記した作品集である。斎氏の活躍を拝見する限り、世の中には得体のしれない存在がウヨウヨしていてさまざまな障害を人間にもたらしているらしい。単独の霊が個人に祟る場合もあれば、「悪い気」がたまりやすい場所に住んでいる家族全体に害を及ぼす

場合もあるようだ。斎氏は、全ての事例で的確な判断を下し、障害を取り除いていく。小林薫氏のトゲのない画風と、キャラ設定で全編にコミカルさが伴って、おどろおどろしさのようなものがなく、夜中に読んでいても恐怖で眠れないなどの障害はなかった。

 

このシリーズの中では思わぬ貰い物をした。俗に「霊に取り憑かれやすい体質の人」などというが確かにそういう人はいるらしい。だがそれよりも大切なのは日頃の心の持ち様だそうだ。恨みや怒りなどに囚われていると、悪質な霊が取り憑きやすいのだとのこと。このへんのお話を読んだ時、私には思い当たる節が思いっ切りあった。

 

鬱による休職が1年になろうとする今現在の状況は、理不尽な左遷人事を喰らわせた会社への恨み、腐り脳筋弱り毛根バカへの怒り、過干渉な母への苛立ち、同僚や上司から受けた冷たい仕打ちへの絶望感、遡れば小学校時代に受けたいじめへの悲しみなどに囚われた状態に他ならない。忘れようとしても忘れられないこうした思いにがんじがらめにされているのだ。

 

悪い霊が憑いているかいないかは別にして、こんな状態では、気持ちが晴れるはずもなく、元気も湧いてこないのは事実だ。エンターテインメント性以外にこのシリーズはこんな気づきをくれた。

 

ちなみに悪霊が取り憑きにくい状況というのは、何かに没頭している状態だとも書かれていた。私の場合は、書くことに集中していれば、気持ちが盛り上がり、変な考えに囚われることもないということではないか!!!

 

まさに拾い物。こういう気づきをくれるような巡り合わせになったことも、何か人智を超えた存在がもたらしたものなのではないかという、都合の良い解釈をしておくことにする。

 

斎氏は残念なことに、乳がんを罹患し、すでにこの世を去っておられた。その辺の経緯は↓のコミックに詳しいのでご参考まで。

 

 

ご存命であれば、ぜひ一度霊視していただきたかったと思った。合掌。

 

支離鬱々日記Vol.188(休職日記25 徒然と無理やりお題)

今週のお題「体調が悪いときの過ごし方」

 

まずはお題から。

 

ここのところ、体調というよりは、ココロの調子があまり良くなかった。

 

ラグビーW杯関連で原稿をいくつか書いたことで疲れたのと、いくつか抱えていたラグビー以外の原稿をこなすので手一杯でブログでの鬱憤ばらしも出来ていなかった。やらなきゃいけない、って思いばかりに囚われて、実際には何も行動できず、締め切り間際になってなんとかスパートをかけて、生活リズムを完全に崩して、結果として常に不定愁訴がまとわりついていた。そんな状態が10月中旬くらいから1ヶ月ほど続いていた。

 

で、そんな時の対処法は一つ。ひたすら眠る。昼であろうが、夕刻であろうが、寝床に入って、ダラダラと本を読み、眠くなったらそのまま何時間でも眠ってしまう。別にそれで夜に寝つきが悪くなるとか、眠りが浅くなるなどの弊害はない。とにかく何も考えずに眠るのが一番の休養方法だ。ここ1ヶ月の間にも4、5日はこうした「眠る日」を設けたと記憶している。意図してではなく、結果としてそうなっただけのお話だが。

 

今、私は会社の仕事に追われる身ではないので、贅沢に時間を使うことができるが故の疲労回復策だ。まあ、会社に通っている時も、月に1回か2回は目が覚めた瞬間に「あ、今日はダメだ」と感じる日があり、そういう日は会社に連絡だけ入れて、あとは一日何も考えずに寝ていたものだが。

 

とりあえず、あと数件請け負った仕事があるので、まだしばらくは生活リズムが一定しない日々が続きそうで、そうなると「寝てるだけの日」もまだ何度かは出現しそうだ。

 

先日、以前に一緒に仕事をしていた後輩が夢に出てきた。ただ夢に出てきただけでなく、私の仕事上のミスやら、能力不足を散々に指摘してきたのだ。別にこの後輩との関係は至って良好だったので意外な思いをしたと共に、その指摘がいちいち当たっていて、しかもかなり辛辣な表現で攻め立てられたので、ついに殴りかかったというところで目が覚めた。心理学者に分析されればいろんな解釈ができるのだろうが、まあ、私なりには、今の自分を不甲斐なく思う思いが、親しかったはずの人物の口を借りて表現されたのだと解釈した。普段は理性で押さえているつもりでも、実は自分はかなりキレやすい人物なのだということも再認識した。なんだか、キレる老人になってしまいそうで怖い。キレそうな事案に事欠かない都会から田舎に引っ越してきてよかった、とも思った。

 

休職生活もほぼ1年。もうこの日常に慣れてしまって、会社に復帰しようなどという気は一切起こってこない。このまま退職してしまいたいような気もするが、収入面での不安が解消されないので、思い切ることができない。まだまだ、文筆業だけで食っていけるレベルにはないので、なんとか精進していくしかない。努力なくして成果なし。継続は力なり。

 

 

支離鬱々日記Vol.187(休職日記24 徒然・無理やりお題)

今週のお題「納豆」

 

ここのところ、ライター稼業の方に次々と仕事が舞い込んできたのと、ラグビーワールドカップが佳境を迎えてきたことで、ブログの方にはほとんど手を付けられていなかった。ちょうど一仕事終えて、次の仕事に取り掛かるまでにはちょっとエネルギー充填の時間が必要であるため、ココロの中の鬱憤を吐き出しておくことにする。

 

現在私は、最高権力者様のちょっと厄介な手術に立ち会うため、とある病院に来ており、入院患者と家族が面会するためのスペースの一角でPCに向かっている。厄介なのは病気の「内容」ではなく、手術部位の問題。失敗の危険性はあまり高くないが、脳の血管なので、容体が急変した時の対応のために手術が終了するまではこの場所に詰めていなければいけない。というわけで、朝の9時から病院に来て、1本原稿を書き上げた。このスペースには漫画本がたくさん置いてあり、そっちの方にも興味はそそられるのだが、「原稿も終わってねーのに漫画なんか読んでんじゃねーよ」と、内なる自分に責められるので、「文章修行の一環です」と自分に言い訳できるブログを書きなぐっているところだ。まあ、書きなぐりたいことも少なからずあるし…。

 

ようやく解決の方向に向かいだした祖母の遺産の問題だが、なんだかまだ一波乱二波乱起こりそうな様相を呈してきた。従姉弟たちが分け前をめぐってモメだしたのだ。当家はその遺産については放棄することを早々に表明しておいたので、本来なら姉弟間のいざこざに首を突っ込む義理も権利もないのだが、幼少期より一緒に育ってきた連中の争いだけに完全な傍観者となっているわけにもいかず、どこかのタイミングで引っ張り込まれそうな予感がある。文字通り一文の得にもならないが、仕方がない。共通の伯父の遺産の問題も含め、また頭の痛む日々が来るかもしれない。

 

先日某大手通販会社で買い物をしたのだが、配送予定日になってもモノが一向に届かない。なのに、購入履歴には「配達完了」の文字が。起き配にしたという「証拠写真」を眺めてみたら、他の家の玄関先と思しき場所に荷物が置かれていた。で、カスタマーセンターに連絡。このカスタマーセンターにたどり着くまでがまず面倒くさい。わかりやすくしたら、クレームが死ぬほど来るだろうと見込んでの処置だろうがいかにも不親切。配送予定日の翌日に連絡し、さらにその翌日の午前中までに品を届けなおすようにオーダーしたのだが、まずもって、連絡当日には配送業者からの連絡は皆無。ちょっといらついて配送業者からの連絡を入れるようにということと、翌日のAM中に必ず荷物を届けるようにということを重ねて依頼。しかし業者からの連絡も再手配の連絡も全くなし。で、配送のリミットである午前中にかなりしつこくカスタマーセンターとチャットしたらようやく業者から電話が。「配達した家の玄関を確認しましたが配送品はありませんでした」

 

馬鹿野郎!ふざけんじゃねー。あと1時間のうちにモノがなきゃ困るってことで何度も連絡してんのにモノがねーとか、んなこと今さら言われたって何にもなんねーよ。罵倒する言葉こそ吐かなかったが、かなりの勢いで文句を言ってやった。下手に乱暴な言葉を使うと「カスハラ」だとか言われちゃうからな。ピンボケの配送業者も配送業者なら、スタッフもスタッフ。再手配くらいしとけっつーの。憤懣やるかたなく、注文はキャンセルしたが、画面上は返品の手続きをとるしかない。またカスタマーセンターとチャットして注文取消しの上、返金を要請した。その処理だけは早かったが、そんなことで消える怒りではない。しばらく電子書籍以外のモノは買わないことにしたし、起き配不可に設定を変更した。ナントカセールなんぞやってる暇があったら注文されたものをきちんと届けるっつう商売の基本を見直せ!!

 

さて、最後にちょいとだけお題に触れておこう。

 

納豆はシンプルに食うのなら刻み葱。私の好みは納豆とメカブを混ぜ合わせること。トロトロ、ヌルヌル、うまみタップリ。ごはんにかけるのが最高だが、酒のつまみにもなる。

ちょっと驚いたのが最高権力者様の家の流儀。大根おろしを混ぜるのだ。そばやうどんの薬味としてすりおろした大根が余ると、翌朝の朝食は「納豆のみぞれ和え」とでもいうべき品が食卓に並ぶ。最初は「えっ!!?」と思ったが慣れると悪くない。結婚して何度目かの「ふーん、こういう食べ方もあるんだ」、という感想を持った一件。

 

ストーリーもよく出来てはいたが、それ以上に気になってしまったことが二つあった作品 『上意討ち 拝領妻始末』鑑賞記

www.oricon.co.jp

 

TVerにラインアップされていたので、何とはなしに観てしまった一昨。特に期待していた訳ではなかったが、実によく出来た作品だった。

 

原作は滝口康彦の「拝領妻始末」。1967年に三船敏郎主演で映画化、1992年には加藤剛主演でドラマ化されており、2013年に制作された田村正和主演ドラマは3度目の映像化作品ということとなる。脚本は映画化時にも筆を執った「黒澤組」の橋本忍氏が務めた。

 

ストーリーは封建制の矛盾を鋭く突いたもの。主人公の笹原伊三郎(田村)は会津藩馬廻り役で、藩内きっての剣の使い手という設定。剣の腕を見込まれて笹原家に婿入りしてきた伊三郎は、家では妻のすが(梶芽衣子)に全く頭が上がらない状態だったが、与五郎(緒方直人)、文蔵(石黒英雄)の二人の息子にも恵まれ、楽隠居の身分。

 

そんな平穏な笹原家に、ある日思いもよらぬ大事が降りかかる。藩主松平正容の側室お市の方(仲間由紀恵)を与五郎が娶れという藩命が下るのだ。お市の方は、正容の寵愛を受けていたが、正容が若い側室の方を可愛がるようになったことに激怒し、その側室に暴行を加えた上に、正容の頬を平手打ちするなど大暴れしたことが原因だった。悪いのは明らかに正容故に、ただ縁を切って追放するというわけにもいかず、それなりの家格の家に下げ渡すという判断になったのだ。

 

江戸時代というのは、離縁、再縁というのは現代で思うよりも活発に行われていたらしい。どこかの家から離縁された女が別の家に嫁ぐ、というのはちょいちょいあったようのなのだが、この場合は相手が相手だ。しかもお市の方は正容との間に後継候補となる男児までもうけている。

 

笹原家の「当主」であるすがは猛反対するが、藩命は絶対であるという時代である。しかも、与五郎は実はお市の方に密かな恋慕の情を持っていたため、この理不尽な婚姻は成立し、お市の方は「いち」として笹原家に嫁に入る。嫁に入ったいちへのすがのいびりが、実に見事(笑)。この作品の一番の憎まれ役は藩主正容であり、その意を受けた側用人高橋外記(北村有起哉 若い!)ではあるが、すがも十分に観客の恨みを買うに十分な存在だ(笑)。それだけ梶氏の演技が上手いってことなんだろうね。

 

与五郎はいちを深く愛し、二人の間にはとみという女児が誕生する。伊三郎にとっては待望の初孫だ。スタートこそ理不尽極まりないものではあったが、笹原家にはささやかな幸せが訪れていた。

 

そんな時に、再び笹原家の運命が急変する出来事が起こる。松平家の嫡男が急死し、いちの子供である男児が後継者の一番手に躍り出てしまったのだ。体面を重んじる武家社会において、藩主の母が、藩士の妻であるなどという状態は許されない。制度としての「正当性」は理解できるのだが、一度追い出した者を、追い出した側の理由で呼び戻そうなんざ、いくらなんでも勝手が過ぎやしねえかよ、おい!観ている人のほぼ全員がそう思わされるであろう筋立ては実に巧みだ。

 

で、その後いくつかの紆余曲折あって、伊三郎と与五郎は藩に喧嘩を売る。到底勝ち目のない戦いで、与五郎は斬死。剣の達人である伊三郎は生き残り、藩の非道を幕府に訴え出るために、江戸へ向かう、というのが結末に至るストーリーだ。最後には二つの悲劇が起こり、結局伊三郎は志を果たせぬまま散る。

 

さて、非常に出来の良い作品であったことは間違いないのだが、ストーリーに関係ないところで二つほどどうしても気になってしまったことがあって、素直な感動を妨げられてしまった。

 

一つは、田村正和氏の老いだ。この作品の制作は2013年で、田村氏は70歳。殺陣の際の体捌きにキレが全く感じられない。ジャイアント馬場氏の晩年の16文キックは「ロープに振った相手が、馬場氏があげた脚に向かって突っ込んでいく」と苦笑まじりに揶揄されていたが、この作品の田村氏がまさにそんな状態。田村氏が刀を振ったところに斬られ役が体を持っていっている、という状態にしか見えなかった。これは田村氏の年齢を考えると仕方のないオハナシなのかもしれない。武道の達人は最小限の動きで相手の攻撃をかわし、反撃する、というから、伊三郎がそういう域に達している者だと見做して鑑賞するのが正しいのかもしれない。

 

二つ目は、乳飲児のとみを江戸まで連れて行こうとしたこと。どう考えたって無理のある話だ。江戸まで向かう宿場に早々都合よく乳の出る女がいるとは思えないし、そもそも、乳児は長時間の移動は避けなければいけないはずだ。いくら肉親としての愛情が深くとも、いや深いからこそ、ここは乳母に任せて単身で江戸に向かうべきではなかったか。幼い姪っ子のいる私としてはそんなことばかり思ってしまった。

 

憎たらしい奴はあくまでも憎たらしく、理のある方はあくまでも凛としている。そんな演出がうまくいっていただけに少々残念だという感情が残った一作だった。

 

 

卓球とは100m走をしながらチェスをするようなスポーツ 『卓球超観戦術 0.3秒間のラリーから戦術を読み解く』読後感

 

ここのところ、私は↓のサイトで週1回「ツギクルTリーガー」という記事を書かせてもらっている。

tleague.sponity.jp

 

私には今まで卓球を競技として行った経験はない。せいぜい温泉卓球か、もしくは中学や高校時代に机を適当に並べて、上履きの底とか筆箱で打ち合う「卓球もどき」をやったことがあるくらいだ。

 

当然のことながら、あまり興味もなく、知ってる選手といえば、男子は張本智和選手に「張本キラー」戸上隼輔選手、女子は伊藤美誠早田ひな平野美宇の「黄金世代」くらいだけ。連載が始まるまではろくに卓球の試合も観たことがなかった。

 

幸いなことに私の「素人目線」で、これからの期待の選手を紹介していく、という企画は今の所なかなか好評をいただいているようだ。また、Tリーグには将来有望な選手がそれこそ山のようにいて、しばらくは書くネタに困らない(笑)。

 

さて、標題の書は、私が泥縄式に卓球の知識を少しでも身につけようとKindle Unlimitedのラインアップから引っ張り上げた一冊。日本卓球界のパイオニアにしてレジェンド、そしてTリーグの発足に関して大いに貢献した松下浩二氏による、現代卓球の入門書だ。

選手が試合中にどんなことを考えているか?ラバーの貼り方をフォアとバックで変える選手が多いのは何故か?といったミクロの視点での疑問から、何故中国は強いのか?一時期は無敗を誇った日本の卓球が国際舞台で勝てなくなったのは何故か?というマクロな視点での疑問まで、丁寧に解説してくれている。私のように手っ取り早く基礎知識を身につけたい人間にとっては最良の一冊だったと思う。

 

特に目からウロコだったのが、スマッシュというのが絶対的な決め球ではないという事実。スマッシュは球にあまり回転をかけずにパワーで押し込む打法で、バウンドした後の変化があまりないため、相手選手にとっては絶対に返せないボールではないのだそうだ。それゆえ、現在は強打する場面でも球に強い回転をかけたドライブが主流。卓球をちょっと知っている人なら常識の範疇かもしれないが、私には新鮮な驚きだった。

 

中国の強化と、ほぼ同時期に始まった日本の低迷の理由も興味深かった。卓球に限らず、中国という国は、いざ腹を決めたら、徹底的に強化してくるというイメージがあるが、そもそもの人口の多さも相まって、国中の優秀なアスリートがこぞって集まり、卓球に専念していることで、優秀な選手が毎年毎年ワンサカと誕生してくる。国ごとの選手に出場制限がない国際大会などでは中国選手が上位を独占、などという光景が数多く見られる。日本も一時の低迷期から脱して、優れたタレントたちが活躍するようになってはいるものの、まだまだ中国の壁は厚い。

 

タイトルにした「100m走をしながらチェスをするようなスポーツが卓球」という言葉は、世界選手権で金メダル12個を獲得したレジェンド中のレジェンド故荻村伊智朗氏の言葉だそうだが、この言葉はズバリ卓球の本質を突いている。自分がボールを打ち、相手がボールを返してくるまでの0.3秒の間に、次で決められるボールなのか、それとも相手の苦手なコースに打ち返してその次を狙うべきボールなのかを判断し、その判断に基づいたボールを返さなければならない。脳筋の反射神経自慢だけでは通用しない奥深いスポーツなのだということがよくわかる言葉である。

 

よしもと新喜劇の往年のスター岡八郎氏には卓球に関して有名なギャグがある。

 

飲食店の店主などを演じている岡氏の元に強面のヤクザが「借金返さんかい!」と怒鳴り込んでくる。返す、返さないの押し問答があった後、ヤクザが実力行使とばかり暴力に訴えようとする。そこで岡氏は次の様なセリフを返すのだ。

「ふん、お前らヤクザはすぐにそうやって暴力に訴えようとしてくる。こうなったらこっちも黙ってへんで。おい、俺は怒ったら怖いぞ。というのはなぁ、俺は学生時代、ピンポンやってたんや

 

ここで舞台上の人物全員が盛大にズッコケるというのがお約束だった。

 

実はこのギャグ、ギャグとして通用しないのではないかと思う。優れた卓球選手なら、相手が殴りかかってきても動体視力の良さを活かしてかわしまくることは可能だし、鍛えたフットワークで相手にパンチが届く間合いに入らせないこともできる。機をみてスマッシュよろしく腕を振り回せば、相手にダメージを与えることだってできそうだ。

 

岡氏は故人ゆえ、このギャグは復活しそうもないが、日本の卓球選手が、ある種武道の達人の様な佇まいとなり、卓球が格闘技に勝るとも劣らぬ激しいスポーツされる日はそう遠くないと思う。

 

 

お題第二弾を作ってみた 「W杯、ジャパンはどこまで行ける?そして優勝国は?」

お題「W杯、ジャパンはどこまで行ける?そして優勝国は?」

 

せっかくラグビーワールドカップ開催中だというのに、日本でも有数の会員数を誇るはてなブログさんで、ラグビーのお題が立たないというのも、ラグビーファンとしては寂しいので、お題を立ててみました。すでに開幕して、ジャパンも一試合終えた後という中途半端な時期ではありますが、皆様からの数多くのご投稿をお待ちいたします。

 

では、まず言い出しっぺの私からお題に答えてみよう。

 

まず、ジャパンがどこまで行くか?我ながら難しいお題だ(笑)。期待を込めて言えば、サモアに勝った上で、イングランドかアルゼンチンのどちらかを食ってプールD2位で予選通過。前回に続いてのベスト8進出を果たし、プールC1位のチームに惜敗して終戦と予想したい。なお、プールCの1位はウエールズと予想しておく。初戦で難敵フィジーを下したことと、ここ数年の豪州の不振を鑑みた結果としての予想だ。

 

ただし8強進出というのが、かなり楽観的な見方であることは十分に自覚している。イングランド、アルゼンチンともに「油断」も「手抜き」もなしに臨んでくると考えられるので、この2チームには、ジャパンがタックルを200くらい決めまくって、ペナルティーキックは全て決めて、サインプレーを三つくらい成功させて全てトライをとる位の精度の高い戦い方を見せないと勝利は難しい。その上でどちらに勝てそうかと言えば、現時点ではファレル、カリーらの主力を出場停止で欠くイングランドだと推測する。

 

サモアだって難敵だ。サマーシリーズではレッドカードで一人少ない戦いを余儀なくされるというアクシデントはあったものの敗れているし、開幕直前の世界ランク1位のアイルランドとの試合では4点差の敗戦という大接戦を演じている。ランキング上位のチームには勝てず1勝3敗、という最悪のシナリオも十分ありうる。

 

今は選手たちの「世界一を目指して準備してきた」という言葉を信じるしかない。

 

さて、優勝国だが、私は開催国でもあるフランスを推したい。

 

フランスは今回のW杯に向け、主力となる選手層を厚くするため、2018年頃からかなり気合を入れてU-20くらいの年代層のチームの強化を図ってきた。今の主力選手の多くはU-20などのカテゴリーの世界大会で優勝するなどの経験を積んできたのだ。準優勝3回というシルバーコレクターを返上したいという思いは強烈に持っているはずだ。

 

その思いは開幕戦に早くも結実し、ニュージーランドに史上初となる、予選プールでの敗戦を味あわせたのだ。

 

ただし、W杯七不思議の一つ、「決勝戦前にニュージーランドに勝ったチームは優勝できない」というジンクスが立ちはだかる。このジンクスを打ち破ったのは第2回の豪州だけだ。NZと戦うチームはその試合にピークを持って来てしまうために「燃え尽き症候群」的な状況に陥ってしまうのではないかという説を、専門家たちの多くが唱えている。今回のフランスの場合は、ノックアウトステージではなく予選プールのでの対戦であり、NZ以外はかなりランキング的に差の開いたチームばかりなので、再度「燃え上がる」余地は十分にあると思われる。

 

対抗馬となるのは、ともにプールBに属する、前回優勝の南アフリカ、現在世界ランク1位のアイルランドあたりか。

 

これもW杯七不思議の一つなのだが、アイルランドはベスト8の壁を超えたことがないのだ。初めて世界ランク1位で臨んだ2019年も8強止まりだった。

 

今回、予選1位通過ならプールA2位と2位通過ならプールA1位と対戦となる。現時点で私のプールAの順位予想は1位フランス、2位NZであり、いずれにしても難敵だ。逆に言うとここの壁を突破できれば、一気に初優勝まで突っ走ってもおかしくない。

 

南アフリカは、W杯優勝回数もNZと並び最多の3回を誇る上に、現時点での世界ランクは2位と、堂々の優勝候補だ。しかもこのチーム、予選で多少出来が悪くても一発勝負続きのノックアウトステージでは実に強い。ベスト8ではフランスかNZと当たるのだが、アイルランド同様この山を越えれば一気に優勝という目が出てくる。

 

一時は最もアップセットが起こりにくいスポーツとされていたラグビーだが、2015年の「ブライトンの奇跡」以来、数々の番狂せが生じる様になってきた。今大会は開幕初戦から、早くも、NZが予選プールで初めて敗れるという波乱が起きた。どのチームがどのように勝ち進んでいき、栄冠を手にするのか?最後の最後まで目の離せない大会にはなりそうである。

 

 

支離鬱々日記Vol.186(休職日記23 徒然)

 

 

ここのところ、長文の原稿書き(ギャラはすごくいい 笑)に追われて、読書する時間も、映画を観る時間もなかった。ラグビーの試合だけはW杯に関する記事のこともあっていくつか観たが、当然のことながら、ラグビー記事に反映させるための観戦なのでブログネタにはできない。

 

とはいえ、仕事の文章ばかり書いていると、憂さ晴らしに、書きたいことだけを書くという行為に走りたくなるのだ。というわけで、今回は、それこそ徒然なるままに、身辺雑事を書き殴ってみることにする。

 

さて、冒頭にAmazonの商品ラインアップから引っ張り出したのは、CBDオイルだ。大麻から抽出したオイルではあるが、禁止物質のTHCは含まれておらず、日本でも合法的に手に入るモノである。以前に紹介した『世界大麻経済戦争』によれば、世界ではCBDの薬効に注目して、医療用並びに嗜好用としての大麻は解禁される方向にあるという。うつ病に対しても一定の薬効が認められているとのことなので、うつ病に苦しんでいる私としては、藁にもすがる気持ちで、買い求めて試してみた。使用方法は、舌下に一滴たらし、粘膜から吸収させる。一応ミントのフレーバーがついたものを選んだ。

 

で、肝心の効き目は、というと、劇的に症状が改善したという自覚はない。ただし、眠りが深くなったという自覚はある。最初に試した時は、昼間から5時間も前後不覚に眠ってしまった。で、夜寝る前に服用してみたら、通常の起床時間よりも2時間も長く寝てしまった。それも、夜中とか明け方に目がさめるなどということは一切ない深い深い眠りだったのだ。

 

うつ病そのものに効き目はなくても、深い眠りが摂れるということはその分脳が休めているということなので、間接的にはうつ病寛解には役立っているのだろう。ただ、このオイルを服用するようになってからは最高権力者様からは「顔色悪いし、すごく疲れてるみたいだけど大丈夫?」と聞かれるようにはなった。おそらくは顔の筋肉が緩んでしょっちゅう眠そうな顔をしているからだろう。別に体が不調だということは全くない。

 

ラグビーの記事は執筆本数に制限があるとはいえ復活したし、単価の高い仕事が続々舞い込んできたし、卓球記事も人気は上々だし、ランサーズでは認定ランサーに昇格したし、ということで、文筆業の方はずいぶん明るくなってきた。これであと2本くらい連載が入れば大手を振って会社を辞めてやるんだが。とはいえ、フリーランスになった途端に仕事が全くなくなるなどという事態だって十分に考えられるので、まだまだ、お金をもらいながらのお休みをいただき続ける予定だ。自分が会社の仕事に戻る姿がだんだん想像しにくくなってきてはいるのだが、もらえるものは最大限もらう。何度か書いている通り、理不尽な転勤によって被った心理的なダメージに対しての慰謝料をもらっているというのが今の私の認識だ。きちんと私のココロが原状復帰するまでは会社には慰謝料を払い続ける義務がある。そう私は考えている。

 

明日は、昨日酔っ払ったはずみで買ってしまったラグビー用品と、やはりはずみでレンタル契約したiPadminiが届く。iPadの方は、さまざまな性能を引っ張り出して、目一杯使ってやろうと思っているが、ラグビー用品は欲望の赴くままに買ってしまった。現在、納戸の収納家具の中にはレプリカジャージの類は山ほどあるのだ。一生分のトレーニングで着てもまだ余るくらいに。

 

しかも来週の月曜日、最高権力者様の所用で上京する予定があるのだが、早くも西武池袋のポップアップストアで手当たり次第いろんなものを買いまくろうという欲望が膨れ上がっている。いいじゃねーか4年に一度なんだし、という言い訳のもと前回のW杯の際に買いまくったグッズでまだ封も切っていないものが少なからずあったりする。これは病気なんで仕方がない、と言い訳しておく。ついでに、ここで浪費した分くらいは筆の力で稼ぎ出してやるさ、と大見得も切っておく。