脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

読書

思い出を出来事として客観視することが全て 『毒親育ちさんがネガティブ思考で「しんどい」と思ったら読む本: 過干渉で、過保護な親に育てられた私も変われた!』読後感

毒親育ちさんがネガティブ思考で「しんどい」と思ったら読む本: 過干渉で、過保護な親に育てられた私も変われた! 作者:有栖 もみぢ Amazon 長い題名だな、しかし。ブログのタイトルにするのに制限字数超えないかと心配した。 などという薄っぺらな感想はさ…

だが、男の運命なんて一寸先はどうなるか分からない…… 『起死回生-逆転プロ野球人生-』読後感

起死回生―逆転プロ野球人生―(新潮新書) 作者:中溝康隆 新潮社 Amazon 私の好きなプロ野球蘊蓄モノ。 FA制度や現役ドラフトの導入、さらには人気、実力を兼ね備えた選手が続々とMLBに出ていってしまうドライな昨今においては、トレードに関してのネガティブ…

アタマがいいだけでは渡って行けないのが世間と言うものではあるけれど 『高学歴難民』読後感

高学歴難民 (講談社現代新書) 作者:阿部恭子 講談社 Amazon 私の大学時代、農村の嫁不足が深刻化し、中国から女性を引っ張ってきて、農家の後継者の嫁に据えることが「流行」した時期があった。私は社会学の一分野としてカテゴライズされていた専攻に所属し…

今では戦前予想が虚しいものの、前半部分はなかなか役にたつ一冊 『ラグビー質的観戦入門』読後感

ラグビー質的観戦入門 (角川新書) 作者:廣瀬 俊朗 KADOKAWA Amazon 毎度毎度痛感させられる金言、「本は買ったらすぐ読め」を改めて実感させてくれた一冊。 本書は、以前紹介した『ラグビー知的観戦のすすめ』の続編とでもいうべき一冊で、2023年のフランス…

持つべきは自分を客観視する視点 『ネガティブ感情向き合い練習帳~イライラ、モヤモヤ、自己否定感がみるみる消えていく~』読後感

ネガティブ感情向き合い練習帳~イライラ、モヤモヤ、自己否定感がみるみる消えていく~ 作者:吉武 大輔 光文社 Amazon 休職生活も1年を超え、「今後は文筆業で生きていく」という、自分自身の中での決意は固まったものの、まだまだココロがスッキリしない…

思わぬ拾い物をしたシリーズ作品 『強制除霊師・斎』シリーズ(全14冊 読んだのはうち13冊)読後感

強制除霊師・斎 1-10巻 新品セット 作者:小林 薫,斎 ぶんか社 Amazon ここのところ、小説やらエッセイやら、新書なんかの「活字」を読むほどの気力が湧かないため、コミックを読み漁っている。読み続けている作品の過去巻を読み返したりもするが、特に最近で…

卓球とは100m走をしながらチェスをするようなスポーツ 『卓球超観戦術 0.3秒間のラリーから戦術を読み解く』読後感

卓球超観戦術 0.3秒間のラリーから戦術を読み解く 作者:松下 浩二 カンゼン Amazon ここのところ、私は↓のサイトで週1回「ツギクルTリーガー」という記事を書かせてもらっている。 tleague.sponity.jp 私には今まで卓球を競技として行った経験はない。せいぜ…

いかなる理由があるにせよ暗殺は肯定できない 『近代日本暗殺史』読後感

近代日本暗殺史 (PHP新書) 作者:筒井 清忠 PHP研究所 Amazon 安倍晋三元総理が銃撃され死亡されてから早一年余り。世界的に見て治安が安定しているとされる日本においては、近来稀に見る大事件ではあったが、狙撃者山上徹也が事件を起こした背景とされる「家…

観る側の準備は着々と進んでますよ 『ラグビー知的観戦のすすめ』読後感

ラグビー知的観戦のすすめ (角川新書) 作者:廣瀬 俊朗 KADOKAWA Amazon 2015年のワールドカップメンバーで最後の最後にキャプテンを外れたものの、最後までジャパンを引っ張り続けた廣瀬俊朗氏による、初心者よりちょっと上のラグビー観戦者向けのラグビー蘊…

善悪の判断は先延ばしにするにしても「研究」の必要だけはあると思う 『世界大麻経済戦争』読後感

世界大麻経済戦争 (集英社新書) 作者:矢部 武 集英社 Amazon ここのところ世間を騒がしているのが日大アメフト部部員の大麻所持事件。もう一つ同時期に朝日大学ラグビー部にも同様の事件があり、ラグビーファンの私としてはそちらの方が気にかかっているのだ…

一般人の尺度では測れないアーティストたちの行状 『不道徳ロック講座』読後感

不道徳ロック講座(新潮新書) 作者:神舘和典 新潮社 Amazon Yahooがよくやっている、書籍抜粋企画をチョイ読みして衝動DLして一気に読んでしまった一冊。ロックミュージシャンたちのぶっ飛んだ行状を蒐集してある。 章立ては「性」、「薬」、「酒」、「貧乏…

支離鬱々日記Vol.184(休職日記21 休養のための「好きなこと100選」抽出その10完結編)

お題「好きなものを100個、ひたすら書き出してみる」 このお題を作成した人の意図は、一編の記事で全てを上げてもらうことによるカオス的な状況及び、そこから浮かび上がってくる筆者の人物像を楽しむってところにあったのだろうと勝手に推測する。断片的か…

憎んではいないものの、何故か一緒にいるとイラつく母親対策に読んだ一冊 『精神科医が教える 親を憎むのをやめる方法』読後感

精神科医が教える 親を憎むのをやめる方法 作者:益田 裕介 KADOKAWA Amazon 私は決して母を憎んではいない。むしろ一人っ子の一人息子なので、母親の愛情は独占するのが当たり前という環境でずっと育ってきており、母に対しての「親和性」は高い方であると自…

下手な考えは消耗に繋がる 『最先端研究で導き出された「考えすぎない」人の考え方』読後感

最先端研究で導きだされた「考えすぎない」人の考え方 作者:堀田秀吾 サンクチュアリ出版 Amazon 私は基本的には悲観主義者だ。将来に関しては、常に最悪の事態を考えて行動しているし、ミスでも起ころうものなら、ああもうダメだ、会社クビになって最高権力…

支離鬱々日記Vol.182(休職日記19 休養のための「好きなこと100選」抽出その8)

お題「好きなものを100個、ひたすら書き出してみる」 ここのところ週一で卓球の記事を書いているし、先週はそれとは別に少し時間のかかるネタの依頼も請け負ったので、この駄ブログにまで割く時間がなく、随分と間が空いてしまったが、「100選ネタ」の第8弾…

この方自身が一番問題アリなのはわかっているが、曲がりなりにもこんな方を国会議員にしてしまった日本の民度にも大いに問題アリ 『悪党 潜入300日ドバイ・ガーシー一味』読後感

悪党 潜入300日 ドバイ・ガーシー一味 (講談社+α新書) 作者:伊藤喜之 講談社 Amazon 一時は時代の寵児にして、参議院議員にまで上り詰めたものの、現在は一転して犯罪者として拘束されているガーシー容疑者の人となりを記した一冊。タイトルに「ドバイ・…

今なすべきは出来うる限りエネルギー消費を抑えること 『うつ病で20代全部詰んでたボクが回復するまでにやったこと』読後感

うつ病で20代全部詰んでたボクが回復するまでにやったこと (サンクチュアリ出版) 作者:デラさん サンクチュアリ出版 Amazon うつ病で休職してから半年あまり。会社は休んではいたものの、私の部分でやることがあまりにも多すぎて、休んでいるという実感がな…

支離鬱々日記Vol.178(休職日記15 休養のための「好きなこと100選」抽出その4)

お題「好きなものを100個、ひたすら書き出してみる」 年初から長々続いていた、実家仕舞いがようやく一段落した。山ほど発掘された、不要書類(故人の健康診断とか保険金額の決定通知書、同じく故人の写真、祝儀不祝儀袋など)の処分がようやく終わったのだ。…

支離鬱々日記Vol.173(休職日記10『うつ病になってマンガが描けなくなりました』読後感)

うつ病になってマンガが描けなくなりました 発病編 (webアクションコミックス) 作者:相原コージ 双葉社 Amazon うつ病になってマンガが描けなくなりました 入院編 (webアクションコミックス) 作者:相原コージ 双葉社 Amazon 早いもので、昨年末から休職に入…

阿刀田先生の真骨頂 『コーヒー党奇談』読後感

コーヒー党奇談 (講談社文庫) 作者:阿刀田高 講談社 Amazon 実に久々に読んだ、阿刀田高氏の短編集。 落語で言うところの人情噺的な作品であったり、東西の古典に関しての解説本であったり、エッセイ集であったりと、さまざまな作品集を上梓している阿刀田氏…

スポーツの目的は勝つことか?それとも楽しい瞬間を味わうためか? 『10-ten-』読後感

10 -ten- (実業之日本社文庫) 作者:堂場 瞬一 実業之日本社 Amazon マラソンランナーを描いた『HEAT』シリーズなどで、アスリートの試合中の事細かな心理描写をみせ、スポーツ小説ライターとしての評価が高い堂場瞬一氏の、大学ラグビー部を舞台にした長編…

努力に勝る天才なし 『山本由伸 常識を変える投球術』読後感

山本由伸 常識を変える投球術(新潮新書) 作者:中島大輔 新潮社 Amazon 2021、22シーズンの勤続疲労か?あるいはWBCの影響が残っているのか?今シーズン開幕後の調子はイマイチだが、現時点でのNPBでは最高の投手と言って良いのが山本由伸投手。 バファロー…

江川氏、意外と現代っ子の感覚にはマッチするかもしれない 『巨人軍論』読後感

巨人論 (SB新書) 作者:江川 卓 SBクリエイティブ Amazon 入団時の騒動で「江川通れば道理が引っ込む」とまで言われた、江川卓氏による「巨人軍論」。自身の現役時代の投球術から、巨人軍のレジェンド、同時代の選手たちについての様々なエピソード紹介、そし…

恐れず読んでみたらきっと面白いはずの名著たちがずらり 『身もフタもない日本文学史』読後感

身もフタもない日本文学史 (PHP新書) 作者:清水 義範 PHP研究所 Amazon 清水義範氏の教養シリーズ。 清水氏の「得意技」の一つはパロディー。何か元となる作品があって、それを踏まえて面白さを引き出す手法だ。ということは当然その「元となる作品」につい…

理解の上で人格を尊重すべき、という主張はわかるが… 『マンガでわかる!認知症の人が見ている世界』読後感

マンガでわかる!認知症の人が見ている世界 作者:川畑智,遠藤英俊,浅田アーサー 文響社 Amazon 私の母は認知症で要介護1と診断された。歩く足取りはおぼつかないし、日常の動作の一つ一つが鈍い。つい数年前まで、水泳や舞踊を嗜み、旅行にもガンガン出掛け…

ちょっとした違和感は実は何より深い 『豆の上で眠る』読後感

豆の上で眠る(新潮文庫) 作者:湊かなえ 新潮社 Amazon 久々に読んだ湊かなえ氏の著作は、湊氏らしからぬ一作。 「らしからぬ」の第一の理由は、私が湊氏の特徴だと認識していたクリフハンガー形式ではないこと。今作は徹頭徹尾主人公結衣子の視点から描か…

「他人の噂も七十五日」になりつつある今だからこそ読んでおきたい 『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』読後感

自民党の統一教会汚染 追跡3000日 作者:鈴木エイト 小学館 Amazon 昨年7月の安倍元総理狙撃事件以降、世の中の注目を集め続けてきたのが世界平和統一家庭連合(以下、家庭連合。旧略称統一教会)と自民党議員との癒着問題。狙撃犯はいわゆる宗教二世で、…

最後は凶刃に倒れた悲劇の皇妃シシー 『ハプスブルグの涙 皇妃エリザベート』読後感

ハプスブルクの涙 皇妃エリザベート (集英社文庫) 作者:M・V・インゲンハイム 集英社 Amazon ドイツやオーストリアあたりを旅すると彼の地の歴史の中に必ず登場するのがハプスブルグ家。神聖ローマ帝国皇帝を代々輩出し、ローマ帝国解体後は後継国家であるオ…

継続する緊迫感と意外すぎる結末で見事に楽しませてくれた一作 『誰でもよかった』読後感

誰でもよかった 作者:五十嵐貴久 幻冬舎 Amazon 久々に手にした五十嵐貴久氏の作品。通り魔殺人鬼と警察の交渉人との「戦い」を描いたサスペンス。 冒頭は無差別殺人犯高橋のモノローグから始まる。このモノローグと犯行の描写が実在の秋葉原無差別殺人事件…

生きていれば日本を変えたかもしれない人物の評伝 『夢顔さんによろしく 最後の貴公子・近衛文隆の生涯』読後感

夢顔さんによろしく(上) 最後の貴公子・近衛文隆の生涯 (集英社文庫) 作者:西木正明 集英社 Amazon 夢顔さんによろしく(下) 最後の貴公子・近衛文隆の生涯 (集英社文庫) 作者:西木正明 集英社 Amazon だいぶ前に買って積ん読、それも上下巻別々に本棚に…