脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

下手な考えは消耗に繋がる 『最先端研究で導き出された「考えすぎない」人の考え方』読後感

 

 

私は基本的には悲観主義者だ。将来に関しては、常に最悪の事態を考えて行動しているし、ミスでも起ころうものなら、ああもうダメだ、会社クビになって最高権力者様にも捨てられて一人でどこかの繁華街の残飯でも食らって、最後には野垂れ死だ、くらいまで勝手に想像を働かせてしまう。

 

こういう思考方法が身についたのはおそらく小学校時代だろう。気に入らないやつや、こちらを馬鹿にしてくる奴には腕力にモノを言わせることができていた時代から、いつの間にか「暴力はいけない。なんでもかんでも暴力で解決していたら、教師には怒られるし、終いにゃ警察までが出張ってくる。そうなりゃ犯罪者で、犯罪者なんざ何やってもうまくいかない暗い未来しか待っていない」ってな想像を勝手に巡らして、自分から勝手に萎縮していた。もっともこの超ネガティブ思考のおかげで、最底辺の窓際ながら、いまだにサラリーマンやってられるとも言えるのだが(苦笑)。

 

私の母などはもっとひどい。特殊詐欺集団からの「私が会社の金を紛失した」とかいう話を聞いた途端、正常な思考は全て吹っ飛んで、「すぐになんとかしなきゃ。息子のピンチを救えるのは私しかいない。息子が会社クビにでもなったら私も息子も首つって死ぬしかない」くらいまで、一気に思い込んで、まんまと金を2回も騙し取られた。

 

ことほど左様に不安な思考というのは、意味がない。意味がないどころか害悪ですらあり、悪い結果を招いてしまうものなので、悪い方悪い方に考えるのはやめましょう、というのがこの本の根本的な主張。

 

長時間考えても、サイコロの目で結論を出しても結果にさほど変わりはない、という事実を示した学説に始まり、さまざまな研究者や研究機関の研究結果をそのものズバリ紹介しているのが標題の書だ。

 

研究の結論を各章のタイトルにし、本文でその内容を解説するという構成は実にわかりやすい。気になった章、後々読み返したい章などが一目瞭然だし、時間がない時にはタイトルだけ読めば、内容を思い出すこともできる。

 

各々の章の内容については是非とも本文を読んでいただきたい。読み終えた瞬間から「実用」できる考え方やメソッドばかりだ。

 

私が「実践」しようとしている考え方は以下の通り。

 

1.感情が乱れた時は「10」数えてリセットしよう

 怒りを鎮めるメソッドとしては「6秒ルール」が有名だが、私には6秒では短すぎるので、10秒ルールを適用しようと思う。

 

2.八つ当たりされた時は事実の「捉え直し」をしよう

 八つ当たりに限らず、他人の行動によって不快を感じた場合、別の角度から事実を捉えてみるということ。挨拶をしても無視された、などという時「嫌われているのかな?」と考えるのではなく、「考え事でもしていて気がつかなかったんだ」と考える、ってのがよく言われている例。久々登場の腐り脳筋弱り毛根バカが英語の学習について意欲を見せなかったときは「こいつはやる気がなくてどうしようもない」とは考えずに「英語を勉強するだけの能力のない奴だから仕方ない」と考える(笑)。

 

3.感情を書き出すことで不安は軽減される

 日々、「モーニングノート」や「グルノート」という形で実践中。前者はそれこそ感情の排泄。後者は具体的な行動項目を書いて1日の指針にしている。

 

4.衝動に駆られた時は30秒の「タッピング」が効く

 ドカ食い、衝動買いなどの欲求が高まった時には30秒ほど指全体をキーボードやピアノの鍵盤を叩くようにトントンすると良いそうだ。『ザ・ファブル』の主人公が、戦闘モードに入る時に額をトントンしてたなぁ、と余計なことまで思い出したが、要するに、欲望の矛先をうまく逸らして、欲望そのものを忘れてしまう方向に持っていくということ。

 

5.1日10秒、呼吸に意識を傾ける

 深呼吸を繰り返す、というのは心を落ち着けようとする時の常套手段だが、対処療法としての深呼吸ではなく、習慣として深呼吸を取り入れ、心を整える時間を作りましょうと提唱している。瞑想にも繋がる。私は拡大解釈して↓の品を買い求めて。呼吸のトレーニングもすることにした。カラオケ上手くなりたいし。なお、カラオケについても気分転換の効用は大きいという説が紹介されていた。

 

 

 

昔のことを考えても後悔するばかりだし、先のことを考えても不安が募るだけ。今現在、目の前にある課題に全集中して行きましょう、という主張はよくわかった。とりあえず、今の私が集中すべきは原稿書きだ、と改めて認識したが、なかなかやる気が起こってこない(苦笑)。