年初から長々続いていた、実家仕舞いがようやく一段落した。山ほど発掘された、不要書類(故人の健康診断とか保険金額の決定通知書、同じく故人の写真、祝儀不祝儀袋など)の処分がようやく終わったのだ。
電動シュレッダーをフル稼働させても処理が追いつかないので、手動式のシュレッダーを新たに購入したはいいが、買って二日めに、一気に紙を詰め込みすぎて、ハンドルがクラッシュしたりとか、そもそもうつ病なので何もやる気が起きない日々が続いたりとかで、「普通」にやってりゃ、もっと早く終わったはずだ、とは思うのだが、今の私にはこの速度の処理が精一杯。とはいえ、いくつか重要な書類が見つかっていなので、もう一度全てをひっくり返して確認しなければならない。
こういうことを考え始めると、また気分が重く沈んでいってしまうので、一時憂鬱な気分を忘れるために、好きなものを100個挙げてみる企画の第4回目をいってみたいと思う。
31.山下達郎
中学時代に『Ride on Time』を聴いて衝撃を覚えて以来のファン。『For You』以降のアルバムは発売即買いし続けている。この方の創り出す楽曲もさることながら、『サンデーソングブック』などで発信している、音楽に関しての豊富な知識、とりわけソウルミュージックについての知識に触発されて、随分と私の音楽ライフの幅は広がった。一度だけ奇跡的にチケットを取ることができてライブにも出かけ、『ハイティーンブギ』を拝聴する機会を得ることができた。現住所の近辺でライブがあるたびに応募しているのだが、二度目の機会はなかなか訪れない。
32.仙台
大学時代から就職初期にかけ5年余りを過ごした土地。住んでいた当初は田舎っぽさしか目につかなかったが、その後、もっと田舎に島流しに遭ったおかげで、日本を代表する大都市だったんだと認識を新たにした。まあ、生活に便利な施設はすべて揃っているし、文化程度も高い。米はうまいし、水も綺麗だ。今だったら住んでもいいかな、とも思っている。現住所から動くつもりはさらさらないけどね(笑)。
仙台に行ったら必ず寄るのが↓の二店。
仙台に行く、という人がいれば必ず紹介する店でもある。今まで感謝されなかったことは一度もない。
33.万年筆
文筆活動を本格化させてから、形だけでも気分に浸ろうと、プラチナの万年筆を買い求めたのがきっかけで、最高権力者様が卒業旅行で買い求めたというモンブランのものを譲り受けたのと、LAMY社のものを買い求めて計3本所持している。原稿そのものを書くのではなく、資料を書き留めたり、なんとなく頭の中に蟠っているさまざまな要素を吐き出すための書き付けに使用している。字には自信がないので、他人様に見せるものに使用しようとは思わないが、文字書きがスイスイ進むとアイデアが浮かぶ速度とほぼ同じ速度でそのアイデアを文字化できるので、知的作業をする際には重宝している。
34.KIndle Fire
HD8、HD10の二台を所有。8の方は「本来」の使用目的通り電子書籍として利用し、10の方は外出先での執筆活動に用いている。ただし、そもそもあまり外に出ない状態が続いているので、10の方の使用頻度は高くない。
私は、読みたいと思った本は全て手元に持っておきたいので、電子書籍というデバイスは誠にもって私の欲求に合致している。ネット環境さえ整っていれば、いつ何時でも好きな本が読める、ということで、世に出始めてすぐにPaperWhiteは買い求めた。ただPaperWhiteはコミックを読もうとするとどうしても容量が足りないので、現在はFireHD8を利用している。どこに行くにも手放せない存在だ。
35.剣道
中学・高校の6年間打ち込んだのが剣道。単なるデブだった私を「体育会系」に変えたのは自転車通学によって鍛えられた脚力と剣道の稽古だ。特に高校に入って、合宿中のとある稽古の際の一つの技がきっかけで、レギュラーメンバーの座を手に入れてからは、私の心身の大きな柱となった。剣道に関してなら、どんな挫折も乗り越えることができたし、努力が苦ではなかった。ちゃんと努力した分実績も伴ってたし。思えば、幸せな時代だったのだとつくづく思う。だからと言って、現時点では剣道に復帰しようとは思わない。剣道の防具は非常に高い。一式揃えようとすれば軽く30万はかかる。そのうえ、現時点の体型では普通サイズの防具では間に合わないので、割増料金を払って大きな防具を揃える必要がある。復帰するならまず痩せないといけない(笑)。
36.替え歌
過去において在籍した部署で歌い継がれている曲がいくつかある。飲み会の際に即興で歌詞を変えて大ウケしたこともしばしば。どうやらこれは親父からの遺伝らしい。親父の職場での「親友」と言って良い存在の方が、葬儀の際の弔辞で「君はいくつもの替え歌を作って宴会を盛り上げた」みたいなことを語っていて、私は苦笑を禁じ得なかった。実家仕舞いの際に、父の短歌や俳句、詩の創作ノートが出てきたのだが、そこには少なからず替え歌の歌詞も記されていた。ま、私の替え歌は会社に対して毒を吐くものが多いので、よほど気心が知れた連中の前でないと披露できない。最大の傑作は私自身が島流しにあった際の送別会で、時の上司を散々皮肉った内容の替え歌だ。最初から最後までバカ受けした。これは例外中の例外だったが、皮肉られた当人の苦虫を噛み潰した表情を見た時には文字通り「一矢を報いた」思いがしたものだ。
37.お勉強
いわゆる受験勉強的なことも、少し緩く考えて「新しい知識を得ること」も好きなものの部類に入る。今の会社の仕事が好きになれないのも、新しい知識を学ぶ場がないということと、学んだ知識が面白くないということがある。ライティングに関して、新しいことを学ぶのは少しも苦ではなく、むしろ楽しい。時間に追われて焦ることも少なくはないが(苦笑)
38.システム手帳
いろんな場で何度か書いている通り、大して有効な使い方はできていないが、システム手帳を使い続けている。Kindleを持っているのと同様、必要な情報はすべて手元に持っておきたいという思いがあるからだ。ただ、現時点では単なるメモ帳以上の機能は果たせていない。単なるカッコつけアイテムに堕してしまっている。持ち歩くのに重いだけだ。物理的な重さ以上の、内容の重さをもつものにしたいので、「手帳術」みたいな本を見かけるとついつい手にしてしまう。
このバンドが好んで描く、夏の海岸べり、オープンカー、水着の女の子、缶ビール、サーフィン、というお気楽な夏の光景は私の青春時代の憧れだった。海にはオンボロの屋根付き車で、男の悪友としかいけなかったし、ブヨブヨボディーでは女の子が寄ってくるわけもなかったし、行ったのは海の家からのイカ焼きとトイレの匂い漂う宮城の海だった。今では夏になると彼らの楽曲を収めたUSBメモリをカーステレオに差しっぱなしにして、ドライブ中には常時かかるようにしておき、妄想の中で夏のビーチに浸ることにしている。
40.『12人の優しい日本人』
日本映画で好きな作品を一つだけ、とかいう質問をされたら答えるであろう作品。三谷幸喜脚本のコメディで、陪審員たちの駆け引きを描く『12人の怒れる男』を下敷きにしたもの。いわゆる有名どころの俳優は一切出ていないが、筋立て、セリフがいちいち秀逸で、何度見ても最初から最後まで引き込まれる。映画ってのはキャストでもコストでもないんだよな、と思わせてくれた一作。何年かに一度無性に観たくなる。
というわけで、今回はここまで。100個まで先は長いな。