脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

逃げるは恥でもないし役に立つ 『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』読後感

 

 

先日、昨年の成績を通知された。評価は最低

 

ちゃんとやるべきことをやって、しかも当初の目標値には届いていないものの、ちゃんと結果も出したのに最低ってことぁねーだろーよ。少なくとも結果を考えれば、下から二番目の評価をもらえるべきだと思ったので、かなり気色ばんで抗議したら、理由として挙げてきたのが「資格として求められるリーダーとしての活動がほとんど見られなかった」というもの。おいおい、目標設定の際に「リーダーとしての活動」なんてのは何も求められなかったし、業務計画書にもそんなことはこれっぽっちも書いてないぜ。今になってそんなことで評価されるのは納得がいかない。受け入れられるかどうかは別にして、かなり怒気を含ませて抗議したし、今回に関してはすんなりと納得はできない。申し訳程度にだが、組合から送られてくるアンケートには思いっきり不満をぶちまけておいた。

 

うつに罹患して以降、こういうことが起こると、私はひたすら落ち込むしかなかったのだが、今回に関しては怒るだけのパワーが出たのだから少しは回復したと喜ぶべきか?もっともつい最近紹介した↓の書によれば怒りに身を任せるほど無駄なことはないのだが。

www.yenotaboo.work

 

というわけで、やりばのない怒りを覚えながらも、少々気持ちを落ち着かせるために、精神安定剤がわりに読んだのが標題の書。溢れ出る責任感と気合と根性で数々の困難を乗り越えてきたが、ある日ポッキリとココロが折れて心身ともににっちもさっちも行かなくなってしまった元自衛官のわび氏の体験談だ。

 

わび氏の体験談、回復までの道のりについては是非とも本文をご一読いただきたい。レベルの差はあれ、仕事を一所懸命にやったにも関わらず、それを認めてもらえずに悔しい思いをした経験がある方は多々いらっしゃるだろうし、そのことで心を病んでしまう方も少なからずいると思う。かくいう私自身が、最高の成績を上げた次の瞬間僻地に島流しにあってうつ病を罹患し、それを今まで引きずった状態なのだから、わび氏の体験談はほぼ全て「そうそう、あるある」と思って読み進めていた。

 

わび氏と私の決定的な違いは「逃げる勇気」の有無だ。わび氏はエリート自衛官という肩書きをあっさりと捨てて転職し、今や充実した生活を送るとともに、私にとっては一番の羨望事項だが、本まで出版している。私は「一つの会社にずっと奉職することが一番」という幼少時より親から刷り込まれた呪縛と、「辞めたら食うにも困る」という不安感とで、結局会社にしがみついて、やりがいなどまるでない仕事を細々とこなす毎日を送っている。流石に去年の評価が最低だということに関しては徹底抗戦するつもりだが、「不満があるなら、辞める?」と問われたら即座に「ええ、納得がいかないから辞めますよ」と言い切るだけの勇気はない。だからこそメンタル医者に通って薬もらって飲んでるし、カウンセリングにも再び通うことになった。

 

辞表を叩きつけるのはカッコいいし、確かに今の閉塞状況からは脱することにはなる。でも、資格も技術もない今の自分がいきなり世に出たところで、単純な肉体労働か、コンビニの店員にでもなるしか生活費を稼ぐ道はない。夢や希望だけでメシは食えないから仕方ない…。

 

そんなことをいつまでも思っているから、いつまで経っても心身ともにスッキリしないんだ。とにかく、こんな状況から逃げても余裕で暮らせるような準備だけはしておこう。そんなわけで、求職サイトのライター募集の一つに応募し、テストライティングを提出することから始めることにした。今の会社にいても今以上のパフォーマンスは発揮できないし、発揮するべく努力するなんて真平ごめんだ。私は私の望む方向に向けて努力したい。少なくとも今の仕事は努力するには値しない仕事だ。

 

今回は状況が状況だっただけに、精神を安定させるというよりは、興奮させる方に作用してしまったが、何しろライティングという「仕事」で食っていくために本気で取り組もうと思わせてくれたのは事実だ。今年一年で、「不満があるならいつでも辞めていいよ」「じゃ、今日で辞めますね」と言い切れるだけの状況を作り上げたいと思う。