脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

支離鬱々日記Vol.159(お題と徒然)

今週のお題「SFといえば」

 

おかげさまで、ここのところお金になる文章執筆が忙しくてブログにまで手が回らなかった。もっとも、会社の仕事も忙しくてストレスフルで、夕刻までにほとんどの精神的エネルギーを使い切ってしまうような状態でもあったので、余裕がなかった。

 

また『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』を読んでから始めた、モーニングノートってやつに、今までこのブログに書き込んでいた愚痴やら、不満やらの類を全て書いているから、こっちに書くネタが不足してたってのもある。ネガティブなことを書きまくっていても読者はつかないそうだ。同じネガティブなことを書くなら、精一杯ギャグにして笑い満載の内容にでもしないと、つまんないブログだと認識されてそれでおしまい。でもギャグを考えるってのはそれはそれで多量のエネルギーを必要とする。ウケるお笑いのネタなんか書いている人はそれだけで尊敬に値する。

 

会社の仕事で疲れてしまうと、読書もしなくなるし、映画を観る気力も無くなるので、愚痴を封印した今となってはブログの書き様がないのだ。ラグビーネタは「お金」になる媒体に書いているしね。ただ、あまりほったらかしにしておくと、当たり前のオハナシだがPVが伸びず、それはそれで寂しい。ようやく書けそうなお題が出たので、早速乗っかってみることにする。

 

私にとっての最初のSFは中学校の図書館で出会った星新一氏のショートショート集だ。お話が短いので、いろんな舞台設定を覚えておく必要もないし、いわゆる起承転結がはっきりしていて、どの作品も洒落た味のオチがつく。私の読書への興味の扉を開いてくれたのが北杜夫氏なら、読書を日々の習慣にしてくれ本好きのハシクレにしてくれたのは星新一氏だと言って良い。次から次へと新しい世界が展開し、散々に興味をかき立てられた上で、見事な結末に唸らされる。これで読書の魅力にとりつかれない方がおかしい、と思えるくらいの魅力的な作品集の数々。とりあえず、図書館に所蔵されていたショートショート集は全て読んだはずだ。

 

 

 

 

その次は平井和正氏だろうか。角川映画のアニメ作品として『幻魔大戦』が取り上げられ、例によって散々いろんな場所で宣伝されたということもあって平井和正氏という作家の存在は気にはなっていたが、実は幻魔大戦はまだ読んでいない。一番最初に読んだのは『死霊狩り(こう書いてゾンビーハンターと読ませる)』。これで、平井氏のリアルなグロテスク描写にハマってしまった。中でも愛読したのがウルフガイシリーズ。満月の夜には不死身になってしまうという狼男一族の物語は一風変わったアクションヒーローモノとして、品行方正なヒーローばかりに触れてきた中学生に新鮮なショックを与えてくれた。

 

 

 

 

高校に進学してからは何と言っても筒井康隆氏。ドタバタから高校生には難解なシリアスさを持ち合わせた作品まで、実にバラエティーに富んだ作品を拝読した。私の書庫に唯一「全集」がある作家である。

 

 

傑作、話題作は数々あれど、どうしても一冊に絞れということなら↓になるだろう。

 

 

筒井版の水滸伝とでもいうべきこの作品は、全員がカッコイイヒーローではなく、むしろそれぞれに変なモノや事柄の専門家で、そうした人々が世の権威たちと戦う、という姿が実におかしかった。

 

大学に入ってからは、歴史小説の方に興味が向いたり、村上春樹氏が『ノルウェイの森』、『ダンス・ダンス・ダンス』とミリオンセラーを連発させた時期でもあり、SFからはすっかり足が遠のいてしまった。

 

で、今まで書いてきてお分かりの通り、洋物にはほとんど手を出していない。まともに読んだと言えるのはハインラインの『夏への扉』くらいだろうか。これも作品そのものへの興味というよりは山下達郎氏がこの作品をモチーフにした『夏への扉』という曲を作っていたので読んでみたというだけのオハナシだ。その後ハインラインにハマるようなこともなかった。

 

 

一時期は荒唐無稽なことを書きまくれるSF作家というものを自由な存在であると勘違いしていて、荒唐無稽な物語を書いてみようともしたのだが、先ほどのギャグと一緒で、荒唐無稽なモノを自分の中から作り出すのは非常に難しいし、多大なエネルギーの要るお話だ。むしろ、リアルな生活を描く方がよっぽど楽だということに気づいてからはSFを書いてみようなどという気は全くなくなった。ただし、今後文筆活動を続けていく中で、何か衝動が湧き上がってくる可能性がないともいえないので、その際はぜひ挑戦してみたい。ま、その前にまともな文章を書いて、きちんと物書きだと認識されないといけないのだが。