脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

「ずっとやりたかったこと」に一歩踏み出した今だからこそ読んで良かった一冊 『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』読後感

 

 

繰り返し書いているが、私は郷里への転居を機に、本格的に文筆業の方に舵を切った。とはいえ、会社には籍を置いたままでそっちの方の日々に追われているし、まだ小遣い銭にもならない程度のギャラしかもらえてはいない。SPAIAに書いた三本はそれなりに反響ももらえたので、完全なアマチュアブログ書きからは一歩前進できたというところか。

 

というわけで、今の私は、いかに文筆業者としての道を歩んでいくかに一番関心が高い状態だ。そんな時に我が友Kindle君のオススメリストで見かけたのが標題の書。私はすでに何歩か「やりたかったこと」への道へ踏み出しつつあるが、まだ何をやりたいかが定まっていない人に向け、どうやって、自分が「やりたかったこと」を思いだしてそこにエネルギーを集中させていったら良いかをアドヴァイスする一冊だ。

 

まずは現時点での自分の姿を明らかにするために「モーニングノート」を習慣づける。これは著者が「頭の排泄」と呼ぶ通り、とにかく頭の中のことを、文章になっているとかいないとかいう以前のレベルで、とにかく紙に書いてしまうことだ。

 

実はこの方法、私はすでに数ヶ月前から続けていた。きっかけはおそらく別の本だったと思うが、会社の方のこっつまらない仕事が散々滞って少しも進まない状態で、焦りだけが溜まっていくという状態を解消するためだった。やらなきゃいけないこと、焦っている心境、愚痴や不満、そして文筆業への思いと意志の確認、「どんなトラブルが起こったって大したことじゃない」という自分自身へのアドヴァイスなど、その場で思いついたことをとにかく書いてきていたのだ。まさしく頭の中身の排泄行為であった。

 

ここで引っ張り出したいのは「本音」だ。よく「明日地球が破滅するとしたら何をやりたいか」などという問いを自分自身に発して出てきた答えを実行に移す、などという方法が語られるが、ここではそんなに大袈裟に考える必要はない。とにかく今思っていること、頭の中にあることを吐き出しまくればいいだけ。著者はノートに3枚書け、とっているが、私はこの行為を「モーニングノート」と自覚し出した初日は8枚書いた。なんだかんだで、私は誤字脱字や文法的なミスなどが許せない(その割にポカミスはよくやるが 苦笑)ので、それなりに整った文章になってはしまったが、本当はそんなことに気を使う前に、まず頭の中に浮かんだことを文字なり絵になりして出してしまうことの方が大切なのだそうだ。で、出てきたものは最低3ヶ月は読まないようにすること、というのも重要なポイントらしい。なぜそれが重要なのかは是非とも本文にあたっていただきたい。

 

もう一つは自分の中のアーティストと「デート」すること。好きな音楽を聴くでもいいし、絵画や彫刻などのアートに触れるのもいい。自分の中のクリエイティブな部分を刺激するモノに触れてみること。この時間を強制的にでも週に1回以上取り、気持ちをリラックスさせ、美を意識すること。そうそう、ここしばらくクラシック音楽なんぞゆっくり聴く暇もなかったし、映画も観てないことに気づいてしまった。ブログを書いたり、記事を書くことがその代用となっているという効果も見逃せないが。

 

この二つを軸にしながら十二週間にわたってさまざまなエクササイズを行い、自分の中のアーティステックな感性を刺激し続けてみること。そこから生まれてくる、「表現」への欲求こそが自分にとって「ずっとやりたかったこと」だというのがメインの主張だ。

 

著者自身が劇や映画のシナリオを書いたり、小説を書いたりすることを生業としているためどうしても「表現」の方にお話が引っ張られていってしまうが、別に「お金儲けが絶対だ」でも「筋肉を目一杯つけてのとびっきりのマッチョマンになってやる」でもいい。自分の全てを賭けても惜しくないと感じられること、何よりもやっていて楽しいことを見つけ、そのことに集中するためにどうしたら良いかを考え始めることがこの本を読むことの目的だと思う。

 

読み終えて、ますます文筆業への思いを強くした私は、早速いくつかのWebサイトのライター募集に応募してみた。残念ながら首尾よく採用とはならなかったが、ラグビー記事を軸に徐々に書ける分野を広げていこうと思う。取り掛かったはいいものの、しばらく手をつけられていない小説もある。で、それらを書き切るためにはどうしたら良いかをこれからは「具体的」に考えていきたいと思う。