脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

支離鬱々日記93(家買うシリーズ13 お金の話)

今回は、家という、「普通の人間」の私生活においては最大の買い物と言って良いものに際して、一番重要なもののお話だ。すなわちお金である。

 

当家には子供がいないので、自由になるお金は子持ちの家庭に比べれば少々多い。従って、お金を借りずに家を建てることも可能ではあるのだが、何かと不安な将来に備えて、手元の資金をなるべく多く持っておきながら、必要な分は然るべき金融機関から調達して家計を回していくというのも検討すべきだというアドバイスを友人からもらっていた。

 

で、助言をくれたのとは別の友人が奉職している銀行に相談に行ってみた。銀行に勤める友人は、その銀行内ではそれなりの地位にいるので「お友達価格」で対応してもらえるかもしれないという下心満々で支店内へ。

 

さて、自己資金があるなら、何も無理に利息の支払いに追われるようなローンなど組まなくてもいいじゃねーか、というのが素朴な疑問として湧き上がると思う。その疑問に対してはまず単純な回答が一つある。

 

住宅ローンを組んだ場合には、住宅ローン控除というのが受けられるのだ。10年間にわたり住宅ローン金額の年度末の残高の1%が戻ってくる仕組みだ(ただし控除の総額は最高で400万円までという制限がある)。

その他、当家は普通の定期預金などより、多少なりとも金利が良い貯蓄などもいくらかあるので、その預金を吐き出して失う利息と、借財することで支払わなければならない利息とを比べた場合にどちらが得かというのが、主な確認点だった。

 

しかし、お話はその比較にいくまでに、早くも「借りない」という結論の方に大きく傾いてしまった。

 

両親ともに公務員の一人息子であった私は、今まで借金などした経験がなかった。似たような境遇である当家の最高権力者様、世間で言うところでは配偶者も然り。借金する際には利息以外に払わなければいけないお金があったという事実を今回の件で初めて知ったのだ。財テクとかに安易に走らないでよかった(苦笑)。

 

さて、支払わなければいけないお金を列挙してみる。
まずは手数料が5.5万円
印紙代が1〜2万円(借入金額により違うとのこと)
保証料4万円強
抵当権10万円(ローン契約時)+5万円(実際に建築の際の追加認定時)
抵当権の抹消2万円
合計で20万円以上にもなる。住宅ローン控除を受けても結局は支払う金が高くなる。

さらにローンの審査に通るためには健康状態やら、資産状況やらいろんなものをチェックされる。それこそ当家の持つ社会的な信用情報を丸裸にされてしまう上に、審査に通らないことだってありうるのだ。貸す方の取りっぱぐれを防ぐためには仕方のない制度であるとはいえ、七面倒くさいことこの上ない。一応金利は「お友達価格」で対応してはもらったのだが、それでもやっぱりかなりのコストがかかってしまう。それも私が定年まで勤め上げることを前提としている。別の道が見つかればとっとと逃げてしまいたい私にとってはこれもネック。

 

相談の場を設けてくれた友人、並びに実際に実に丁寧に対応してくれた方には誠に申し訳ないのだが、これだけのコストがかかってしまうのでは流石に借りられない。借りられるステータスも一つの資産だという考え方もあるのだが、まあ、一番金のかからない方法を選択することにした。