脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

まずはこの一冊。奥が深い「家づくり」の基本のキ 『誰も教えてくれない家づくりのすべて2021年度版』読後感(家買うシリーズ5)

 

誰も教えてくれない家づくりのすべて 2021年度版 (エクスナレッジムック)

誰も教えてくれない家づくりのすべて 2021年度版 (エクスナレッジムック)

 

 家を建てる、ということは人生の中でも大きなイベントの一つだ。大抵の人は一生に1回あるかないかの一大事だ。いろんな条件が重なった結果、私は思いもよらず、その一大事を迎える事になってしまった。もちろん人生で初めての体験である。

 

で、その一大事を悔いなく乗り切るためには知識の絶対量が不足していると言うのは事実なので、少しでも知識をえようと買い求めたのが表題の書。建築は、親しい親戚筋に当たる人の設計事務所に間に入ってもらう事になったので、ひどい事にならないとは思うし、実際に一度面談して、いろんなアドバイスをもらえたりもしているのだが、とはいえ、全くの無手勝で臨むのはいくらなんでも無謀というもの。泥縄の付け焼き刃であろうと、それなりに知恵をつけておくことは無駄にはならないだろう。おそらく今回身についた教訓があってもそれを活かす場面には恵まれないだろうけどね…。

 

さて、表題の書は、本当に最初の一歩からかなり丁寧にいろんなことを説明してくれている。当家の場合は、すでに土地は決まっている(30年以上も前に宅地造成された区画の一つ。東日本大震災を経ても倒壊した家屋などはないようなので、地盤的には安定していると思う)し、建築を任せる業者も信頼のおける業者だし、費用的にもさほどケチる必要もない。スタート地点としてはかなり恵まれた条件下にある。

 

本当に全くの白紙から始めようとすれば、確かに大変なことばかりだ。まずは資金面をどうするか?ローンを組むにしても、信用審査やらなんやらで一筋縄には行かないだろうし、家族のさまざまな形で返済期限の設定やら借りられる金額の多寡やらも何やら面倒そうだ。いろんな優遇税制やら、利率の設定いかんによっては現金一括で支払うよりも得になる場合もあるそうだから悩ましい。まず勉強すべきことが一つ見つかった。

土地の選定にしても、地盤の安定性、日当たり、電気、ガス、上下水道などインフラの整備状況、近隣の顔ぶれなどのチェック事項は限りなくある。特にある程度出来上がったコミュニティーに新規参入する場合は近隣の人々との人間関係は重要だ。まあ、これは当家も気にしなければいけない条項だ。ちなみに当家の新居予定地の周りは私の母くらいの年齢の方が多いらしい。

 

業者の選定だって、全く地縁も血縁もない土地で1から探そうとすれば、その手間と苦労は無視できない。口コミ、ネットでの評判などなど、比較検討するのに時間と労力がかかる。

 

家を建てる以前にまずこれだけ確認しておく事項があるのだ。例えば、現在の居住近くに一戸建てでも立てて住もうと考えるとなると、上記の事項を全て考えなければならないが、すでにここまでの時点で投げ出したくなってくる。

 

さて、ここからようやく家のお話にはいる。平屋なのか二階建てなのか?庭が必要かそれとも車庫を優先させるか?家の材質は?屋根の形状は?塀は?…、などという外観や敷地内の施設の問題と、中には何部屋必要か?各々の部屋の役割は?各々の部屋の広さや配置は?…、などという家の内部の問題に大別される。

当家は具体的に
•平屋建て
•屋根は片流れ
•車庫は二台分(田舎で車は必需品。家の前の道路が狭いので、来客用の駐車スペースが最低1台分は必要という判断)
•庭は「スペースがあれば」で良い
•木造で断熱材を入れることだけは決定しているが、外装等はこれから相談
•間取りは3LDK

•私は書斎が必要で広さは最大4.5畳ほどでよく、壁に作り付けの書棚が欲しい
•最高権力者様の部屋はグランドピアノがおける広さと防音機能が欲しい
•寝室はベッド二台置き
•リビングは建坪と上記間取りとの兼ね合いで広さを決める

 

ということだけは決まっており、あとは費用と、建築事務所案との妥協点を探りながら調整していくこととなる。部屋内部の作りや、配置、採光•通風などのチェック項目も今後の調整で決定していくこととなる。その際のチェック内容について、標題の書にはかなり事細かに記されているので、今後大いに役に立つことだろう。建築の専門家でもない限り、家に関する知識、知見を十分に持った上で建築に臨める人物はいないと思うので、手軽ながら有効な「武器」として活用可能な一冊であったように思う。