脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

支離鬱々日記108(家買うシリーズ15 建築の進行状況と水回り設備の決定)

早いもので、今年の6月もすでに終盤。新居の完成まであと3ヶ月である。

先々週の中頃くらいに上棟式を済ませた、と建築会社から連絡があった。え、施主が出席しないまま上棟式ってやっちゃっていいんだっけ?屋根の上から餅撒いたりしないんだっけ?まあ、近所付き合いの密度が薄まった昨今の風潮もあるし、それこそ今はコロナ禍下で人々が群がるような状態を演出することは自粛すべきだということもあるので、施主不在で済むものは粛々と進行していただいて結構なのだが…。

 

そんなわけで、昨日現地に行って、進捗状況を見てきた。

 

もうすでにハコの骨組みは完成。壁、床はまだ仮設の状態で、二階部分にはまだ手が入っておらず、見学は不可。それでも大体の空間把握はできた。今まで設計図上、すなわち二次元でしか認識できていなかったものが、ようやく三次元のレベルに文字通り立ち上がってきたというところだ。前回訪問時は、所々に鉄筋が突き出た状態の土台しかできていなかったので、かなり工事が進んだことを実感。ウッドショックにもめげずに調達いただいた木材君たちが立派に家の骨組みを構成してくれていた。

 

現場で建築会社の方と、当家の親戚筋である設計事務所の社長と、実物をみながらの打ち合わせ。今までポカンと聞いていただけだった構造物だったが、「現物」が目の前にあれば、実感することができる。百聞は一件にしかずとはよく言ったものだ。

その後、浴室、洗面所、トイレ、キッチンのいわゆる水回りの設備を決定するため、設計事務所の社長ご推薦の水回り設備製造会社のショールームへ。

 

ショールームはかなり混雑していた。聞けば昨今の状況下で外出機会が減った分、考える時間も増えたし、遊興費に回す予定だった原資も浮いてきたしで、特に改築を考える方は増えているのだという。水回り関係は確かに一番気になるカテゴリーではある。ざっと表示金額をチェックしてみたら、くつろげる風呂場、綺麗なトイレ、使い勝手の良いキッチン…、いずれも小金があればなんとかなる設備でもある。子供が小学生くらいの、比較的若い年齢層の家族連れが多かったような気がする。

 

さて、当家の選択は、ほとんど設計会社の社長氏が勧めてくれたモノに従った。こういう時に持つべきものは、やはり経験に裏打ちされた豊富な知識と知見を持つ目利きのアドバイザーだ。最近のビジネス書では「Know How」よりも「Know Who」を重視すべし、という主張がなされることが多い。ある事柄につき、自分で一からスキルを学ぶよりも、必要とされるスキルに優れた人を探し出してきて、その事柄を任せてしまう方が合理的だという考え方だ。当家にとってはまさにうってつけの方が親戚筋にいたわけで、思いっきりその恩恵に預かった形だ。

 

設備会社の方は、必要最低限のスペックのものを提示した上で、見栄えが良かったり、ちょっとした便利機能のある追加設備を見せて、チリツモでの売り上げアップを目論んでくる。トークもそのために練られているので、うっかり聞いていて、派手に見えるオプションを選び続けていったら、当初の想定予算よりすぐに二割り増し、三割り増しのコストになってしまう。少なくとも家の中なんぞは、渡辺篤史氏のターゲットにでもされない限りは、大々的に公開する類のモノではないので、見栄えの良さを気にする必要は全くないし、「あったら便利」的な数々の装置もホームセンターあたりで代替品はすぐに見つかる。本当に必要になったら後からでも設置すれば良い。大体使ってみもしないうちから、何が必要か、なんてのはわかるはずがないのだ。

 

てなわけで、後述するいくつかを除いては、全て標準という名の最低スペックを選択。その場所に相応しい機能が備わっていれば、別に見てくれを気にする必要はない、というのは私と最高権力者様の共通認識だったのですんなりと決着。正式な見積もりは建築会社を通じて送られてくるそうだ。

まあ、キッチンは最高権力者様の主戦場だし、洗面所に関してもせいぜい髭剃りと洗顔にしか使わない私よりは最高権力者様の活用度の方が格段に高い。彼女の意見を最大限に尊重した仕様でかつ追加料金なしの発注になった。

 

風呂に関しては、半身浴を積極的に取り入れたいという私の意向で、浴槽の中に腰かけられる段差のあるものを選択した。どうせ料金も変わらないし(笑)。壁の一面だけは、社長氏のアドバイスで、追加料金は発生するものの、小洒落た感じのものにした。

 

二箇所あるトイレのうち、来客も使うであろう一階のものは蓋と便座が自動開閉するタイプ(これも追加料金対象だった)、主に私と最高権力者様だけが使うであろう二階のものは、標準の自動開閉なしのものを選択。最高権力者様はペーパーの収納設備(追加料金発生対象)に未練を見せたが、社長の「その辺はしつらえにしなくても色々方法はあるよ」という一言で、なしに決定。今後は壁に穴を開けようが、柱を切り倒そうが、原状回復義務はないので、必要なものはどんどん後から取り付けていけばいいだけ。無制限に取り付け続けるととんでもないことにはなりそうだが…。

続々と具体的なピースが決まり、いよいよ、家というシロモノの実像が見えてきた。母の介護や、今後の都心部への通勤など、課題は山積みだが、今のところは自分の城を持つことができる、という高揚感の方がそうした不安を上回っている状態だ。

 

引き渡しの日程もほぼ決まったので、月明けからはいよいよ本格的に転居の準備に入ることとしたい。