脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

脳を休ませる必要性の高さは実体験からも認識済み 『脳をしっかり休ませる方法 イライラ・不安の原因は脳の疲労!?』読後感

 

脳科学者として最も人口に膾炙しているであろう茂木健一郎氏による、脳機能を最高に高めるためのHow to本。書の題名にもある通り、どのように脳を休ませたら良いかについての方法が重点的に記された一冊。

 

脳は働かせるだけではなく、きちんと休ませないとうまく働かない。筋肉に過度な負荷をかけ続ければ疲弊し故障につながってしまうのと同様、脳も働かせ過ぎれば深刻なダメージを生じ、さまざまな疾患に見舞われることになる。疾患にまで行かなくても、自分でも考えられないような単純ミスを犯し、そのことで信用を失ったり、ココロが蝕まれたりしてしまうことだってあり、「社会的」にはこうした被害も深刻だ。

 

私にも脳を休ませることができない、具体的にいうと睡眠時間もろくろく摂れないまま働いて、本当に信じられないくらいの単純なミスを連発し、周囲から「できない奴」認定されてしまった経験がある。30歳ちょっと手前の当時の平均睡眠時間は3時間ほどで、週に1度は完徹していたようなブラック状態。当時私が所属していた部署ではそれが常識で、自分自身もそういう状態を、ある意味「かっこいい」と思っていた部分もあった。しかし、こんな状態は百害あって一利なし。後にさまざまな知識を得てからそう思い直すことができたし、標題の書を読んで改めて、脳を休ませることの需要性を思い知った。

 

まあ、睡眠の重要性については実体験上から薄々気づいていたものの、その理論的な裏付けやら、具体的な方法についてはよく知らないままで、「とりあえず、疲れたら寝ときゃいいんだろ」くらいにしか思っていなかったのだが、そう単純なものではないということはよくわかった。同時に、ボーッとしている時こそ実は脳がしっかりと働いて、さまざまな新しい考え方を生み出すということも知ることができた。これからクリエイティビティーで勝負していこうと考えている私にとっては、重要な示唆となったと思う。

 

で、具体的な方法については是非とも本文をご一読いただきたい。私が下手に要約するよりも茂木氏の丁寧な解説を読んだ方がストンと腑に落ちると思う。一つだけ注意しておかなくてはいけないのは、ただ休ませりゃいいってもんではないこと。一度限界に至るまで脳を追い込んでからの休養こそが、脳を最大に働かすに値する休養だということだ。ダラダラと考え続けるのではなく、これ以上できないというところまで考え尽くしたら、そこでサッと睡眠その他の方法で脳を休ませると、求める答えが得られるそうだ。

 

よくよく考えたら、私も似たようなことはやっている。原稿書きが深夜に及び、にっちもさっちも行かなくなっちゃった場合はすぐさま寝てしまい、4時間ほどの睡眠で再度執筆に取り掛かるということを実施しているのだ。まあ、私の場合は単なる先延ばし癖なのかも知れないが、少なくとも睡眠を摂ることに対する罪悪感のようなものは軽減されたように思う(笑)。