脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

ひたすらジェイソン・ステイサムの素手ゴロシーンを鑑賞すべき作品 『バトルフロント』鑑賞記

 

録り溜め死蔵寸前作品の中から引っ張り出した一作は、シルベスター・スタローン脚本、ジェイソン・ステイサム主演のバイオレンスアクション。

 

まあ、なんつうか、アメリカ版の「偉大なるマンネリパターン」とでもいうべき作品。家族を大切にし、静かに生きている、腕に覚えある男が、家族に危害を与えられたことで怒りを爆発させ、見事に敵を成敗する、というのが身も蓋もないストーリー紹介。

 

こういうガッチガチのフォーマット設定がなされている作品は、ストーリーテリング、すなわちキャストの個性がいかに活かされているかに注目するしかない。というわけで、じっくり腰を落ち着けてジェイソン・ステイサムの躍動する様を拝見した。

 

良きにつけ、悪しきにつけ、ジェイソン・ステイサムはマッチョな男を演じるのには最適だ。一人娘を守るために文字通り血まみれになって奮戦する姿は、もはやアメリカのどこを探しても見つからないノスタルジックな父親の理想像だろう。耐えに耐えていた怒りを最後に爆発させ、見事に敵を倒すシーンは「運び屋!!」(いうまでもないが、彼の出世作『トランスポーター』シリーズにちなんでます 笑)とでも掛け声をかけたいくらいの、思いっきりの見せ場なのだが、逆にいうと、ここしか見せ場がない。

 

物事を深刻に考えるだけのエネルギーがない際に、気楽に眺めておいて、最後の最後でカタルシスらしきものを感じることができれば、この作品を鑑賞した甲斐があったということになるのだろう。