脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

糖質よりは脂質の方が身体に良い? 『心の不調の9割は食事で治る』読後感

 

 

人間ドックで糖尿病の疑いを指摘されて、栄養指導と投薬治療で減量と数値の改善がなされたため、なんとか発症危機を回避したのが現在の50代半ばの私の身体の状態。

 

栄養指導については、大学病院の栄養士と医師、さらにかかりつけの内科医から受けたのだが、どの方も微妙に言うことが異なる。荒っぽくまとめてしまえば、食う量を抑えて総摂取カロリーを減らすことは共通しているが、糖質にかなりの摂取制限をかけて、その分を脂質の摂取で補って満腹感を得るか、全ての食物を均等に減らすかというのが大きな違いということになる。正直私はどの方の説を採れば良いのか、迷いが生じてしまった。

 

というわけで、泥縄式ではあるが、改めて栄養をどのように摂れば良いのかについて、いろんな書物に当たって見ることにした。新しい本を探すよりは、今まで手当たり次第に溜め読しておいた電子書籍のストックをまず当たることにしたら、一番最初にヒットしたのが標題の書。

 

カラダの不調も問題だが、ココロの不調はそれ以上に問題。引越しの準備が本格化したというのに、夏頃から新しく加わった仕事で厄介な事案が持ち上がったり、その関連で腐り脳筋弱り毛根バカのいい加減ぶりに再度キレたり、このバカとは別人の「上から目線女」に、これまたとてつもなく厄介な事案を、私がやるのがさも当然(私の担当業務として明文化されているわけではないし、この上から目線女にだって時間をかければできる仕事だ)という口調でポンっと振ってこられたことで精神状態が著しく悪化したため、どちらかといえば、精神状態をなんとか平静に保つための参考になれば、と思い読み始めた。ちなみにこの上から目線女が振ってきた案件はなんとか引っ越しに関わる休暇の前に仕上げたが、私の不在中に私の仕事を担当してもらう同僚には、締めギリギリまでもったいつけて提出を伸ばすようお願いした。同じような「被害」に遭っている同僚氏は大笑いして快諾してくれた。ま、あの女にはこのテのイヤミは通じないだろうけど…。こういう行為を取ってしまう悪しき精神状態を打破するための方策は是非知っておきたい(笑)。

 

単なる憂さ晴らしがこの駄ブログの本意ではないので、書籍の内容紹介に移ろう。

 

いろんな方が提唱しているが「腸は第二の脳」だそうだ。腸で吸収した物質が脳に影響を及ぼし、ひいては体全体の健康に関わってくるというのがこの説の論拠。腸には有益な物質を吸収する機能の他、有害な物質を排除する機能もあるので、腸をいかに正常に働かすかが、健康の鍵を握る。したがって、脳の調子を整えたければ、まず腸の調子を整えなさい、というのは筋道の通ったお話だ。ではどうしたら腸を整えることができるのか?そのための有効な食品は何か?これについての詳細は是非とも本文に当たっていただきたい。

 

1つだけ、早食いは健康には絶対に良くないとだけは言っておく。しっかり噛んで、吸収に最適なレベルに分解しておかないと、腸は不要あるいは有害な物質と判断して吸収せずに流してしまうそうだ。とあるTV番組の早食い大会で優勝した経験があり、会社の昼食の弁当などはものの5分で「飲んで」しまう(以前の部署の上司にそう指摘された 笑)私にとっては非常に耳の痛いお話だ。実際に肥満体は解消できてないし、体の各所にガタがきている現在においては真剣に取り組まなければならない課題かもしれない。

 

もう1つ。この書は基本的には糖質を抑えることを推奨している。例えば、疲れたときには甘いものを食うといい、などという言い伝えがあるが、あれは思い込みにすぎないのだそうだ。確かに脳のエネルギー源の1つはブドウ糖であるが、それよりもケトン体によってエネルギーを供給する方が良いそうだ。ゆえに、糖質を取るよりは脂肪を摂取することの方が良い、ということも提唱されている。著者自身、疲れを感じたり、小腹が空いたと感じた時はココナッツオイルを少々舐めることで紛らしているとのこと。「脂肪は悪」という刷り込みがある身にとっては、なかなかに抵抗感が強い方法ではあるが、脂肪分そのものの味わいは決して嫌いではない(むしろ大いに好むところ 笑)なので、在宅勤務時などには試してみたいと思う。世には「断糖多脂」を旗印にしたダイエット方法などを提唱する方もおり、この説を提唱している方が、焼肉屋で牛脂だけを炙って食ってたり、おやつにバターの塊(ただし、そのバターは非常に高価なグラスフェッド、すなわち牧草だけで育てられた乳牛の牛乳から作られたもの)を食ってたりする姿をTVで拝見した記憶があるが、ここまで極端なことを実行する決心まではつかないが。腸に行く前に胃もたれしそうだし…。

 

まあ、心の不調は何か特定のものを食ったからと言っていきなり改善するものではないが、日々食事に気をつけることで、健全な状況を保つ一助にはなるということだけはわかった一冊だった。