脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

アタマの機能を補完する道具たちのより良い使い方の模索は続く 『ときほぐす手帳』読後感

 

 

以前に紹介したバレットジャーナルの手引き書と同じ作者 Marie氏による、一歩進んだ手帳の使い方の指南書。

 

私が日常生活を送る上で、恒常的な課題として持ち続けている事象はいくつかあるが、手帳の効果的な使い方というのもその一つだ。すぐに忘れてしまうという特性「だけ」は人より優れているという、私の脳みその補完装置として、日常生活のちょっとした予定、思いつきから、壮大な夢に至るまで記憶しておくために、馬鹿でかいA5のシステム手帳を持ち歩き、またその中身のリフィルに関してもさまざまなモノを試したのだが、どうもしっくりこない。

 

リンクを貼った記事の本を読んで、バレットジャーナルの真似事は続けているが、相変わらず、予定していたことを忘れてしまったという「うっかりミス」は多いし、夢の実現に向けての行動の助けにもなっていない。

 

最近こういうモヤモヤした状況に突き当たった時は、Fireの検索欄に適当なキーワードをぶちこんで、その後に「Kindle Unlimited」でソートをかけ、ヒントになりそうな本を探す、という作業を行うのだが、その作業を経て引っかかってきたのが標題の書である。ここのところ、俗にいう「コロナ疲れ」ってのに直撃されて、どうにも気力が充実しない日々を送っていたということもある。会社の仕事はサボるに限る(笑)が、サボって怠惰を貪っている自分の姿には嫌悪感があるし、その嫌悪感がストレスを生んで、余計に心が疲弊し、また気力が湧き上がってこないという悪循環を繰り返してもいるのだ。

 

さて、本書の内容を例によってごく荒っぽくまとめてしまおう。Marie氏は日本におけるバレットジャーナルの第一人者で、まずはその基本的な考え方と方法にさらりと触れている。頭に浮かんでいることはすべて手帳に書き出して、書き出したことを一つ一つ潰していく、というのがその内容だ。

次に触れているのがバレットジャーナルの弱点。すなわち、今日、今やることにはフォーカスできるし、その記録は過去を振り返るのには役立つが、将来的なこと(先々の予定や、長期間にわたる大きな計画など)を考えるのには不向きであることである。

 

そこで登場してくるのが、デジタル機器、今や誰もが持っているスマホである。スマホには元々予定を打ち込んでおけるカレンダー機能がついているし、もっと便利で多機能なアプリも多々開発されている。アラームをセットしておけば、私がよくやらかしてしまう「うっかり忘れちゃった」というミスが減る可能性は高い。手帳を見ない日はあっても、スマホを手にしない日はないのだから。

 

というわけで、思いつきでしか行動しない私は、早速手持ちのスマホのカレンダーに手帳に書きつけてあった予定をすべて打ち込んだ。なお、iPhonemacminiは黙っていても勝手に同期してくれるので、macにもアラームが表示される。私的な用事は在宅時はmac、外出時はスマホで確認できるし、会社の仕事の予定はoutlookにすべてぶちこんであるので、これでヌケモレはなくなるはずだ。スマホもPCも手帳も見ない日が続けば別だが(笑)。もっともスマホもPCも手帳も見ない日は、基本的に行動するエネルギー自体が枯渇しているはずだ。

 

もう一つ、スマホには出先でちょっとしたメモを取るのに使えるという利点がある。A5サイズのシステム手帳は、情報を大量に持って歩くことはできるのだが、出先などで、ちょいとメモを取りたいなんて時の機動性には大いにかける。カバンから出して、手にもって、白紙のページを開いて、なんてやっているうちに肝心のメモすべき内容を忘れてしまう。そんな時はスマホにメモってしまえば良い。著者はLINEのKeep機能を推奨している。チャット感覚で時系列的にメモっておけるので中々に重宝している。細々とした買い物のメモなんかにはぴったりの機能だ。

 

もう一つ、副題の「いいことばかりが続くわけじゃない日々をゆるやかにつむぐ私のノートの使い方」というワードにも惹かれたので、その部分についても心して読んでみた。

 

基本的にはこちらも、心の中のモヤモヤを書き出してしまうことの推奨だ。書き出してしまうことでもやもやの正体が明確化するが、それだけでも少しスッキリする。書いているうちに問題点の解決法などが浮かぶこともあるし、同じような感情に見舞われた場合に、その感情を解消する「過去問」にもなる。繰り返し書いたり読んだりすると、私の場合、同じ職場の腐り脳筋弱り毛根バカに対するゲキ怒り感情のように強化されてしまう可能性もあるが(笑)。あくまでも冷静に物事を見つめる手段として、感情や対処法を書いておくというのは有効な方法であるように思う。

 

当面は、この手帳とスマホの連動と使い分けについて模索していくことにする。どちらも、かなりのお金を注ぎ込んだ割には、全然有効に活用できていないからだ。