脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

支離鬱々日記112(家買うシリーズ17と姪っ子ちゃんの成長と梅雨明け)

いつの間にやら関東では梅雨が明けていた。数日前までの雨模様が嘘のように、暑い暑い好天が続いている。不自由な生活を強いられる中での二度目の夏が始まった。今年も恒例の菅平行きも、海辺のドライブもなしだ。

 

五輪が終わったら、また一気にコロナ感染爆発が起きそうな気配もある。各国の代表として来日した方々から続々と感染者が出ているし、開催地東京そのものの感染者も連日1000人越えだ。ワクチン接種がある程度進んだおかげか、重症者が減っているのだけが明るい材料だが、まだまだ広く一般にワクチン接種が行き渡っているとは言い難い状態ゆえ、あと1年くらいは現状が続くのではないかと個人的には思っている。会社に行かなくて済む日常はありがたくもあるのだが(笑)。

 

今日は好天に誘われて近所の公園で一時間ほどウォーキングした。ウォーキングの最中に聞いていたのが↓

 

 

仕事人の面々が悪人にそれぞれの技を仕掛ける場面で使われたBGMを集めたサントラ盤である。いつ借りたのか覚えてはいないが、買い求めていても惜しくないコレクションではある。さまざまなBGMを聴き、それぞれが使われた作品の登場人物たちや、殺し技の数々を思い出していた時間は思いの外楽しかったのと、ここ数日の沈んだ気分が少々晴れたような気もした。思わぬカタルシス効果だった。たまにはこういう気分転換も悪くない。

 

何しろ殺しの場面にはトランペットのソロから始まるアレンジがよく似合う。はらせぬ恨みを抱えたまま死んでいった頼み人たちの怒りを代弁するかのようなトランペットの響きと、その後のウエスタン調のアップテンポの曲調は殺しのシーンとは切っても切れない仲にある。個人的に劇場版の必殺シリーズの中での一番の駄作だと考えている↓

 

 は、演出家が一体何を考えていたのか不明だが、殺しのシーンで入る曲が訳のわからないコミカルなものだったことがその駄作さ加減を端的に表していた。

 

こんなことまで思い出させてくれたサントラ盤には感謝したい(笑)。

 

昨日は、とある家具メーカーのショールームに新居のソファーとダイニングテーブルを見学に行った。コロナ禍下ということもあり、事前予約が必要ということで訪問時間を予約し、そのショールームでは小売りはしていないということで、見学だけするつもりでいた。

最高権力者様のおメガネに叶った商品につき、見積もりを依頼したところ、併せて「小売店を紹介しましょうか?」という問いかけもあった。買うなら新居に近い店の方がいい、ということで、郷里の小売店の紹介を依頼した。てっきり、店舗を紹介してもらって、その店舗向けに紹介状でも書いてもらえるのかと思ったら、なんのことはない、ショールームの奥の方から家具店の営業の方が登場。定価からの値引き提示を受け、そのまま一気に発注してしまう運びとなった。小売りはしないと言っておきながら、実質これじゃ展示即売と一緒じゃねーかよ、おい、とツッコミの一つも入れたくなったが、メーカーが直接消費者と取引したんじゃ、代理店となるべき小売店と商売敵になってしまうために、こういうややこしい手順を踏むんだろうな、と思い返し、それなりに考えられた商売方法だと思い直した。こちらとしても、わざわざもう一回小売店に行くのは手間だなあと思っていたこともあり、何より、表示価格より10万円弱の値引きもあったのでそれなりに満足。10万円弱の値引きが果たして、出血大奉仕なのか否かには一考の余地はあるが、まあ、良しとしておこう。

 

それにしても、いざきちんとしたものを買おうとすると、家具って高いもんなんだと改めて思った。今までは、数年おきの転勤とそれに伴う転居が前提の会社生活だったので、一生モノの家具なんぞ買うつもりは私にも最高権力者様にもなかったのだが、終のすみかが決まったのであれば話は別だ。ソファー用のテーブル、カウチ、ダイニングテーブル用の予備の椅子などは今後、それこそ、地元の家具店で実物を見ながら選ぶことにする。

 

ショールーム見学の帰途、姪っ子ちゃんのいる最高権力者様のご実家を訪問。前回大泣きされて、人生で最大と言ってよいほどの大失恋気分を味わった私としては、また嫌われてしまわないか、前回と今回だけ嫌われるのならいいが、今後二度と近寄って来ないのではないか、という恐怖感の方を強く持ちながら、恐る恐る姪っ子ちゃんと二週間ぶりに再会。

 

果たして…、私の不安は一気に消し飛んだ。私の顔を見るなり姪っ子ちゃんは両手を伸ばして「抱っこしてほしい」という意思を体全体で表現してくれたのだ。私は天にでも舞い上がるような思いで、姪っ子ちゃんをママの腕からほとんど強奪するように、それでも最大限に優しく抱き取ると、定番の高い高いを敢行。姪っ子ちゃんは一気に笑顔を弾けさせた。

 

良かった、前回は本当に眠くて機嫌が悪かっただけなんだ。なんというツンデレ。悪女の資質ありありだ。などと言いながら、ここ1ヶ月で一気に力強くなった両足で、とにかくすばしこく、部屋中を駆け巡る姪っ子ちゃんから片時も目を離すことができなかった。

 

両手が自由に使えるようになった姪っ子ちゃんは、知能もずいぶん発達した。最高権力者様が、ココナッツミルク(姪っ子ちゃんは牛乳アレルギーがあるらしい)の缶の材質までにこだわり抜いて焼いたバナナパンをむしり取って貪り食うわ、テーブルの影に隠れて「いないいないバァ」をやってみせるわ、隙を見てテーブルによじ登るわで大暴れ。つい数ヶ月前前にようやくつかまり立ちしたといって周囲を大喜びさせてから、文字通り長足の進歩である。また一つ一つの動作が実に愛くるしい。ずっと見ていても一切飽きが来ない。

 

そんなこんなで夢のような時間を過ごしたのだが、残念ながら帰らなければいけない時間が来てしまった。我々が席を立ち玄関に向かおうとした際の姪っ子ちゃんの寂しそうな顔と言ったら…。こちらまでが危うく落涙しそうになるほどの寂しそうな表情をしたのだ。その表情に耐えきれず、最高権力者様は二度も抱っこした。私はもしここで抱っこなんぞしてしまったら、それこそ、仕事も練馬某所の現住所も一切合切全て放り出して、今この瞬間から郷里に移住するという気持ちになりかねないと思ったので、涙を飲む思いで、抱っこせずに車に乗り込んだ。

 

あと何年、こういう幸せな時間が過ごせるんだろう?目一杯遊びまわって汗みずくになり、髪の毛がペッタリと貼りついていた姪っ子ちゃんのおでこを思い出しながら、帰りの車中はセンチメンタルな気分に浸った。木山裕策の『home』でもかかってたら、歌いながら号泣してしまいそうな心境だった。無理矢理「クリス・ハートのキーで歌ったほうがカッコいいから、そのためには高音を出し切る発声法を学ばなきゃいけないし、そうなると郷里でもきちんとしたボーカル教室に通う必要があるな」などと別のことを考えて自宅までの道をひた走るしかなかった。