脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

支離鬱々日記60

Facebook開始とほぼ同時に、「ウイスキー愛好会」というグループを立ち上げ、当然のことながら、その管理人をやっている。

 

ありがたいことに、このグループは当初の私の見込みをはるかにこえる規模に成長し、メンバー数はもう少しで8,000人に届こうとしている。まだメンバーが30人に満たない頃に新宿とか池袋でオフ会やったっけ…、なんてな感慨はひとまず置いておいて、ほぼ毎日何かしらの投稿があり、様々な意見の交流がある。ウイスキー愛する人々が様々なことを語り合う姿を眺めているだけで、皆で飲む酒といえばウイスキーという時代だった大学時代と、その後のウイスキー低迷時代を知る身としては嬉しく感じる。

さて、最近、このグループに関して、困ったことが二点ほど生じている。

 

一つは参入メンバーの管理だ。2、3日Facebookを留守にしていると参加申請が100人を超えていることがある。うっかりとしたり、面倒くさかったりして「全員承認」ボタンを押してしまったりすると、さあ大変。

 

物売りやら、怪しげな投資話とか、さらに怪しいエロサイトへの誘導投稿が山とぶち込まれる。また、転売ヤーと思しき人物が、希少品の販売店をしつこく聞き出そうとすることもある。で、真っ当なメンバーさんたちから善意の報告があり、即座に投稿を削除し、投稿者をブロックすることと相成る。これだけの人数がいれば、怪しげな連中もそれなりの数紛れ込んでくることを覚悟して、入会申請の時点でのチェックをしっかりとしていくしかない。本当はこういうの一番苦手なんだけどね…。ある種の有名税みたいなものだと割り切るしかないか…。

 

もう一つが、いわゆる炎上問題だ。ウイスキーは嗜好品であり、各人の好みに「違い」はあって然るべきだが、「上下」も「正誤」もない。ただ、目の前のウイスキーが好きだ、ということを素直に表現してくれればいいのだが、やれ、あのウイスキーが好きな奴はウイスキーというものが分かってないだの、高いウイスキーのことばかり投稿するのは金持ち自慢だのという中傷コメントが入る。それを見た投稿者が応酬したりして、しまいには見るに耐えない酷い罵り合いにまで発展したりする。

 

他の人が美味いと言っているなら、素直に自分も試してみようと思っていただき、結果としてウイスキーの世界が広がることにつながるのが理想だ。仮にそうはならなくても、わざわざ喧嘩を売るようなコメントを残さずに無視してくれればいいオハナシなのだが、そうはいかない人も多々存在する。まあ、私もこのグループ内ではなるべく冷静にいようと心がけてはいるが、自分独自のブログその他SNSの内容を批判されたら、一言返してやりたくなるし、実際にとある中古車屋とその取り巻き連中とは派手な喧嘩になったこともある。一言言いたくなる気持ちは理解できるのだが、「他人と過去は変えられない」というのはこの世を貫く大原則だ。面と向かって毎日接している状況ですらこの原則は見事に現実に合致しているのだから、ごく表面的な言葉上のやりとりで他人の意思なんかどうにもならないのだ。

 

そんな無意味な行動に時間を費やしている暇があったら、他の人が思わず、飲みたいと思うような珍品なり、飲み方なりを紹介してほしいものだ。少なくともケンカは私やメンバーの目に触れない場所でやっていただきたい。

 

私自身が別のグループで勝手に自分で作ったルールだの常識だのを押し付けられて、非常に煩わしい思いをしたので、なるべくしち面倒臭いルールなんぞを設定したくない。一度作るとメンテナンスが面倒、ってこともある(笑)。もう、誰かに丸投げしてしまいたい気分ではある。ま、そこまで無責任なことはしないけどね…。

話は全く変わる。

 

最近PC周辺機器を製造するメーカーが次々とSeeQvaultのHDD生産を縮小している。すでに撤退してしまったメーカーもある。ご存知の通りSeeQvaultは複数の録画機につないで使用が可能なので、録画機を二台持つ私としては、録画のストックを管理するのに重宝していたのだが、4K高画質に対応していないなどの理由で需要が伸びなかったらしい。まだ、市場には出回っているものの、ポータブル形状のものはほぼ終売状態で、電源を確保しなければならない据置式のものしか量販店の店頭にはない状態だ。

というわけで、現在は保存しておく番組の絞り込みに入っている。数年前から録り溜めた番組を片っ端から観て、残すものと消すものを選別している状態だ。とはいえ、定番視聴番組のストックは増えていく一方なのだが…。

 

そんな中、先日何気なしに観ていたのが、徳川家康を特集した『偉人たちの健康診断』。この番組は歴史トリビアを知ることができるのと、関根勤氏がレギュラーだということで、定番「録画」となっているが、ここしばらく録るだけ録って全然観ていなかったのだ。

 

家康は、戦国の世を駆け抜けた人物としては長寿で、満73歳まで生きたが、いわゆる健康寿命も長い人物でもあったそうで、特に老眼には全く悩まされなかったそうだ。その理由は実際の番組を見ていただくとして、この番組を観て一番参考になったのは、ストレスを溜めない、瞬間的な気持ちの切り替え方法だ。

 

アメリカのプロバスケットチームの選手の間では、腕などにゴムを巻きつけておき、ミスした際には、それを弾いて、そのミスを自分の中で一旦ご破算にする、という方法が広く使われているとのことだ。番組内ではこれを参考にネガティブな自動思考が走りそうになったら、手を叩いて「ストップ!」と叫ぶ、という方法が紹介されていた。

 

この方法、この番組を観た翌日の運転中に早速役に立った。運転していると、目の車がノロノロと走っていたり、急な割り込みを食らったりして、イラつくことが多い。そして私の場合この苛つきは、容易に、過去の怒り体験を呼び覚ます。運転中は他の事で気を紛らわすこともできないから、ついつい、怒りが増幅してしまうのだ。で、その日も前の車のノロマな運転のおかげで、黄色信号に引っかかって苛つきが発生した。ここで普段なら、「くそ、前のノロマのおかげで、一つ信号損したじゃねーか。ったく、ノロマが。脳の中の血の巡りが鈍いんじゃねーのか、ウチの会社のマッスルバカと一緒で、マッスルバカといえば、あいつの性根は本当に腐ってる…」という怒り思考が勝手に走り、自分の中だけで怒りを増幅させて嫌な気分になり、疲れてもしまうのだが、車の中だったのをいいことに、大声で「ストップ」と叫んだ後にパチンと手を叩いてみた。

 

やってびっくり。一気に怒りが消えた。実に呆気ないくらい簡単に、ほとんど皆無と言って良い状態になったのだ。帰宅後も、何かのきっかけで、マッスルバカのことが思い浮かんだり、過去のクソ上司のことが思い浮かびそうになった瞬間に、この手叩きストップ絶叫法を試してみたのだが、本当にきちんと怒りが消えてしまった。こいつはいいことを教わってしまった。

 

難をいえば、会社ではデスクで絶叫するわけにはいかないということだ。それこそ、ゴムでも用意して行ってパチンとやるしかない。ま、ものは考えようで、しばらくは週に1回出社すれば良いという状態だから、会社に行く日はむしろストレスを溜める日にしてしまうという手もある、ということにも思い至った。どうせ通勤でストレスが発生するのだから、家に帰ってきてから、思いっきり声に出せば良い。ストレスとうまく付き合うってのはこういうことなんだろうね。