休職生活も9か月を過ぎ、いろんな懸案事項の解消に関してある程度道筋もついたので、そろそろ会社復帰に向けて具体的に動いていこうと考えています。会社にいても私の望む未来はつかめないことは明白ですが、最低限の礼儀として、最後の挨拶ができるくらいまでには会社への嫌悪感を軽減するための対策は練っておかねばなりません。その第一歩として、私が行動を起こすときの常とう手段、関連書籍の多読に励もうと手にしたのが標題の一冊。
ちょっと前の大ベストセラー『嫌われる勇気』に倣ってか、カウンセラーと悩み多き青年との対話という形式をとって、題名ともなっているストレス解消法を解説しています。
で、結論は題名にもした通り。「バナナ食って整腸剤飲んでぬいぐるみ抱いて寝ろ!」
本書はこの行為を為すべき理由を、簡潔にしてコミカルに解説しています。詳しくは是非とも本文をお読みください。若者とカウンセラーとの会話は単純な読み物としてもなかなか楽しくできています。
とは言え、ざっと内容だけは紹介しておきましょう。
まず、ストレスを感じた時に人間の体内ではどんなことが起こるのか?
アドレナリンとコルチゾールという二つのホルモンが分泌されます。前者は精神を興奮状態にする作用を持つストレスに立ち向かう攻撃的ホルモンであり、後者は脳の機能低下を防いだり、免疫効果を高める作用を持つ防御的ホルモンです。この二つのホルモンはかなりの優れもので、ストレスのダメージをかなり大幅に削減してはくれているのですが、長期間にわたってストレスを受け続けると、効果が薄れていってしまうのです。
深刻なストレスを抱えた際に、この二つのホルモンに十分に働いてもらうためには、日ごろからストレスを軽減しておくことが必要。それには、セロトニンとオキシトシンという「幸福ホルモン」の分泌を促すことが有効です。この二つは、分泌されただけで幸福感を感じるというシロモノではありません。ストレスでダメージを受けたメンタルをニュートラルな状態に回復させる効果があります。メンタルが±0になって、はじめて様々な幸福ホルモンが本来の威力を発揮できるようになるので、この二つの分泌を促すことは重要です。
で、セロトニンとオキシトシンを分泌するための方策を端的に表すと「バナナ食って整腸剤飲んでぬいぐるみ抱いて寝ろ!」になるわけです。
セロトニンは80%が腸内で生成されるので、腸内の環境を整えることが大切。そのために整腸剤を飲んで、善玉菌が繁殖しやすい状態を作り出したうえで、善玉菌のいい餌となるバナナを食べるとよいのです。
一方のオキシトシンは、人と触れ合ったり、心地よい布地などに触れると分泌されやすくなります。大きなぬいぐるみなどはまさにオキシトシン分泌に効果があります。抱き枕や、毛布を丸めただけのモノでも十分に効果があるそうです。もちろん、恋人やパートナー、子供などと寝る前にハグすることも効果ありです。
私も今夜寝る前に女房殿とハグでもしますかね。精神が癒される前に、張り倒されて肉体的にダメージを負いそうですが(笑)。