私の長年の課題としてあり続けているのが、システム手帳の活用方法。この駄ブログでも手帳術やら、メモに関する書籍を何冊か紹介し、実際にその本に書かれている方法をいくつか試してみもしたのだが、どれも長続きせず、机の上には正しく無用の長物と化しているA5サイズのシステム手帳が綺麗なまま鎮座ましましている。いうまでもなく、手帳は飾っておくものではなく、中身をいかに充実させるかが勝負なので、機能的にも心理的にも実によろしくない状態だ。
というわけで、たまに手帳術の本を見かけるとついつい衝動DLしてしまい、読んだその瞬間は「よし、この方法で手帳を活用しよう」と思うのだが、1年と続いた試しがない。標題の一冊もKindle Unlimitedにラインアップされていたのをたまたま見かけて、さほど期待せずにDLして読んでみた。
ところが意に反して、この一冊なかなか為になった。まず、様々なメモ術が長続きしない理由にガッチリと掴まれてしまった。
・メモしたい時に手近に紙がないことが多い。
-うんうん、よくある。
・適当な紙にメモしたはいいが、そのメモを紛失してしまう。
-んだんだ、その通り。
・いいアイデアが閃いたものの、白紙のページを探しているうちに、アイデア自体を忘れてしまう。
-あるある。で、アイデアを忘れてしまったことを悔いるというネガティブ感情まで置き土産にされてしまう。
・アイデアは確実に記録したが、どこに記録したか忘れてしまい、見つからない。
-御意。忘れた頃にひょっこり出てきたはいいが、そのアイデアの「有効期間」をすぎてしまっていてホゾを噛んだ経験多数。
・アイデアを整理するのが面倒くさい。
-その通り。最初は意気込んでいっぱいインデックス作るんだけど、そのうち面倒になって分類しなくなるし、分類しないままの状態を見るのが嫌で、手帳自体を開かなくなったりもするという副作用もある。
列挙してあったネガティブ要素には全て心当たりがある。占い師に自分の過去をピタリ言い当てられた時にはこんな心境になるんじゃないかと思わされた。
で、このネガティブ要素を全て解消し、知的活動を快適なものにするのが著者中公竹義氏の開発した『超メモ術』だ、というのがこの本の内容だ。具体的な方法は是非とも本文にあたっていただきたいが、中公氏は自身のHPでメモ術を詳しく紹介もしているので、こちらも参照されると良いだろう。
たった100円の手帳をPC(ペーパーコンピューター)として知的活動に最大限の利用しようとする考え方には感心させられた。
さて、私自身は中公氏の方法を完コピしようとは考えていない。一番の理由は、今までシステム手帳にかけてきたコストが惜しいからだ。中公氏のメソッドのエッセンスを活かしながら、システム手帳をいかにペーパーコンピューターとして使いこなすか。これを今後の具体的な課題にしていこうと思う。とりあえず、思いついたことや関心のあるトピックスについて、とにかくすぐに書いてしまうために、システム手帳の先頭に白紙のページを大量に綴じ込むことから始め、すでに何枚かにアイデアやらレシピやらを書き込んで整理した。幸いなことに私は現在、日々動き回るような仕事をしていないし、時間にも余裕があるので、出先で急にメモを取るようなことはない。まずは、頭の中にあることを細大漏らさず書き付けること、そしてそれをなる早で整理していくこと。これを心がけて、習慣化していこうと思う。