脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

支離鬱々日記Vol.132(荷解きの日々は続く)

先週の引越しから早一週間。荷解きの日々は続く。

 

ここ数回の投稿でも書いたが、一旦は収納予定場所の部屋に箱を搬入してはもらったものの、大型の家具の搬入などに伴い、無秩序に大移送を繰り返したため、すぐに必要なものを詰めた箱がどこにあるのかがまず不明。というわけで、手近な箱から開け始めると、まずその前にあるダンボールの大山を消去しないことには扉が開かないタンスへ収納しなければならない衣類が登場、などという事態が家中のあちこちで出来している。特にそもそもが収納場所である納戸の状態は深刻だ。とりあえず放り込んだモノに加え、移動した中身入りの段ボール箱、中身を空けた空段ボールの残骸などをどんどん押し込んでいるので、文字通り足の踏み場もない。

 

そんなわけで、まだ我が家は到底人の住める状態にないので、朝の9時から夕方17時まで荷解きをし、その後は私の実家に帰って夕食・入浴・就寝するという、通常の勤務時より規則正しい勤労の日々を送っている(笑)。これほど「休んでる感」のない休暇も珍しい。こんなことを日々の業務にしている引越し業者の方々のご苦労がしのばれるというものだ。

 

光明は最高権力者様のご尽力で抽斗がほぼ埋まり、各用具の配置が決まりだしたキッチンと、私がここ二日ほど専心して、20箱+実家の所蔵本8箱の八割方を収納した書斎だ。ここをなんとかすれば、次の場所に移れる。とはいえ、どう考えても私の休暇が終了する10月末までには「完璧な家」は完成しそうにない。まあ、日常生活を続けながら少しづつ快適さを増やして行くしかないのだろう。

 

光明はもう1つ。ただしこれは新居のことではない。

 

先述の通り、現在の夕食は私の実母に任せっきりという状態なのだが、夕食を任せたことにより、母親の気持ちにハリが出てきたようなのだ。何か目的を持ち、その目的のために考えて行動するということが思いの外楽しかったらしい。献立を考えて材料を買い、実際の調理では段取りを考えたり様々なテクニックを使ったりすることから、料理というのはそもそも認知症予防には有効だということも言われているが、何より自分以外の人間の役に立つということにやりがいがあるようで、嬉々として、という言葉がピッタリくるような状態で、毎日夕食を用意してくれている。郷里での生活開始にあたり、週に何度かは夕食を共にする予定ではあったが、しばらくは毎日母と夕食を取り続けることにしようと、最高権力者様とも話し合った。我々も助かるし、母の生活のアクセントにもなる。

 

さて、実家から発掘された書物の箱の中からは懐かしい「コサキン本」の数々が発見された。そこで手にとって中身までを眺めてしまうと、それこそ荷解きがストップしてしまうので、一旦は本棚に押し込んだが、ラジオを聞いて爆笑していた日々の気持ちだけは自由に蘇らせた。同時に、一冊手に入れたいモノをも思い出してしまった。『コサキン社会学』という題名(うろ覚え。30年以上前の出版物ゆえ、アマゾンの検索にも引っかからない)の本だ。以前持っていたのだが、いつの間にかどこかに行ってしまった。この本の中に関根麻里嬢が誕生する際の関根勉氏の心境を、氏の持ちネタを盛り込んだ文体で表現したエッセイがあり、この作品はぜひ再読したいと思っている。私が今後書いていきたいと考えている文章の1つのスタイルに関して大いに参考になるモノだという記憶がある。何より面白いのだ。ちょっと前まではアマゾンには中古本として何冊かラインアップされていたが、価格が5000円以上だったので二の足を踏んだ覚えがある。見つからないとなると、欲求は増す。それでも5000円以上ものお金が出せるか?と考えるとにわかには結論は出せない。特に細々としたものを買い求めて懐が寂しい現状では欲しくても手が出ない。幸福な再会のタイミングを待つことにしよう。

 

昨日は、最高権力者様のピアノの調律と、スカパーのアンテナ設置があったが、これで11月の固定電話設置工事まで、家の中に「他人」が入ることはなくなった。荷解きの作業は並行して進めてはいるものの、家の中に他人が入っているとなんとなく落ち着かない。今日は転入届けを提出の他、各種手続きのために外出時間が長くなりそうだし、明日は旧居の最終立会いで上京する予定なので、月末までの三日間でようやく荷解き「だけ」に専念できる。終の住処とする予定の家ゆえにいつもの転居に比べ、手間も時間も段違いにかかっているが、それもまた楽しい、というのも事実。夜も良く眠れるし、動き回っているので、カロリー消費も普段より多い。健康的な生活とはこのようなことをいうのだろうな。会社の仕事では味わえない気分だ。そういう意味ではいいリフレッシュにはなっている。