まったく予想していなかったことだが、来年中には郷里に家を建ててそこに移住することになった。感染の恐れで、月に一度程度できていた帰省を半年くらいしなかった結果として、母親の老化が急激に進んだことに対応するための移住であるので、これもコロナ禍がもたらした、思わぬ影響だ。現在の職場である都心部への通勤のシンドさやら、新しい住環境への適応など、住んでみなければわからないことだらけだが、曲がりなりにも一軒家を建てるということに関しては、不謹慎ながら少々ワクワクしているというのも事実。母の介護に迅速に対応できるというのが一番の効用だが、これからますます可愛くなる姪っ子にすぐに会いに行けるというだけで、バカ叔父はすでにメロメロ状態だ(笑)。
さて、住む場所に関しては、だいぶ前から、ほったらかしになっている実家近くの住宅地に決まっている。先日下見に行ったら、思いっきり近所の皆さんの駐車場と化してはいたが、交通の便も良いし、近くに商業施設も病院もあるので、快適な環境ではある。特に近隣には激しいアップダウンがないので、自転車を買ってそれを主な交通手段にしようと考えている。思えば高校時代は、どこへいくにも自転車だったのだ。そこで散々自転車に乗りまくったことで、足腰が鍛えられ、高校以降は「体育会系」に転向できたのだ。原点回帰。今の鈍り切ったカラダにはいい刺激となることだろう。
次に建築業者であるが、これもすでに、彼の地の建設業者の中では重鎮の地位にいる親戚筋に頼んで、よき先を紹介してもらうことになっている。その重鎮氏はかなり影響力のある方らしいので、変な手抜きとかぼったくりとかはないはずだそうだ。持つべきものは良い知人である(笑)。
三つ目は「家」という建築物に対しての知識を身につけることだ。なにしろ生まれて初めての体験だし、今後もあと1回あるかないかの大きな買い物であり、建築物である。書斎は欲しい、寝室も広めに、リビングは陽光を目一杯取り入れて、など、具体的、抽象的を問わず要望は山ほどある。そしてそこに制限を加えてくる大きな与件は二つある。
まず一つは土地の広さだ。宅地として整備された区画の一つなのだが、田舎にしては狭い土地である。駐車場とか、物干しを置くスペースとか考えるとかなり狭い建坪にならざるを得ないし、そうなると二階屋にして縦の容積を稼ぐしかなくなるが、今後高齢化していく自分たちのことを考えると、なるべく平屋にしたい…、なんてなことがまず漠然と浮かんで来る。
そして次は最大の問題、すなわちオカネの制約である。窓際サラリーマンで、かつ、現状の仕事に関してはほとんどやる気なく過ごしている身とあっては、今後の収入増は期待できず、なるべく現状の手持ち資金でなんとかするしかない。凝った作りにすればするだけ費用が嵩むというのは自明の理。いい材料を使ってしっかりとした、快適な家を作るに越したことはないのだが、金が無尽蔵にあるわけではないので、自ずと限界が訪れてくる。安物買いの銭失いにならざるを得ない部位も当然出てくるはずで、いかにレベルの高い妥協点を目指すかが勝負になってくる。
というわけで、本日は早速「家を建てる時に読む本」的なものを二冊買い求めてきた。こればかりは最高権力者様にもご覧いただかなければならないため、自分だけが読める電子書籍で買い求めるわけにはいかなかったからだ。まずはこの二冊を熟読して、基礎的な知識だけでも身につけておかなければなるまい。読んだ本の内容についてはまたこのブログで追々紹介していこうと思う。
何はともあれ、オハナシは走り始めてしまった。あとは後悔のないよう、しっかりと準備を整えてコトに臨むしかない。後になって希望と違う!!って駄々をこねてみても、簡単にリカバリーのきくものではないのだ。来年の年越しが新居での心地よいものになるよう、全集中で臨むこととする!!