脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

支離鬱々日記68(コロナ禍アレコレ)

IOCのバッハ会長が来日した。来夏の東京オリンピックの開催可否についての方針確認が目的らしい。

 

私自身は、せっかく女子7人制ラグビー決勝トーナメントのチケットに当選したこともあり、やってほしいとの希望の方が強い。ただし、昨今の世界全体の状況を考えると、事実上開催は難しいだろう。日本にしてからが、「GO TOなんちゃら」で外出を促進した途端に、第二波だか、第三波だかの感染拡大に繋がってしまった。パリを始め、世界各地でも感染の再拡大、再々拡大が広がっている。

 

こんな状態では、いかに水際でいろんな対策を取ったとしても、感染者の洗い出しなどできる訳が無い。これからの数ヶ月で、よほど画期的な感染者識別システムを作り上げるか、実効性の高いワクチンでも開発されない限りは、平和の祭典もスポーツの最高峰もヘッタクレもない。仮に開催して、世界中から感染者が集まって、結果として日本に甚大で深刻な被害が広がってしまったら、一体誰が責任を取るのか?

 

まあ、こんな重大な問題に軽々に結論を出せないだろうから、当面は感染状況をウォッチしながら、必要と思われる対策を検討していく、という方針を表明するくらいしかやることはないだろう。この騒ぎで、東京の次に予定されているパリの開催準備もストップしているようだから、いっそのこと2024年を正式な東京五輪の開催年にしてしまったらどうか?2020開催のオリンピックに向けて競技人生のピークを持ってきていた選手諸氏の無念さは想像するにあまりあるが、それだけ深刻な事態なのだと思っていただくしかない。

 

今年に関しては、ラグビーも歌も「実戦」は諦めた。ラグビーは密になること前提のスポーツだし、コロナ鈍りで体重も増えたし、筋力も落ちた。少なくとも試合に出て楽しいと感じられるだけの準備ができていない。中途半端な状態で出ても怪我の危険性が高まるだけ。歌に関しても、喘息を抑える薬の副作用で、声が枯れてしまって発声どころの騒ぎではない。うまく準備できていないまま、何かを表現しようとしても絶対に後悔が残るだけ。声の問題以外にも、集団での練習に関しては大量に飛び交う飛沫を吸い込んでしまう危険性もある。最高権力者様の厳命により、どこの誰ともしれぬ人間の飛沫が残っているであろう、カラオケボックスにすらいけない状態なのだ。結局、憂さ晴らしは酒だけという事になり、ますます不健康さを拗らす結果となっている。いやはや。せいぜいスピンバイクでも漕ぐ事にする。

 

先日、久しぶりに「それなりの」買い物をするためにデパートに出かけた。通販で大抵のモノが手に入る昨今だが、すぐに必要なモノであったのと、やはり現物を目にして手にとって確認すべき類のものであったためだ。

 

買い物を終えて、下りエスカレーターに乗ろうとした際に、上りエスカレーターを乳母車を抱えて上ってきた親子連れが1組。幼児が少々グズったため、一旦乗降口でその親子は立ち止まった。その際に母親のマフラーが落ち、母親はその事に気づかなかった。ちょど近くにいた私は、拾って手渡してしまったのだが、後からよくよく考えると、このご時世で、素手で拾って手渡してしまうことは却って危険な行為だったのかもしれないと、少々申し訳ない気持ちになってしまった。ちょうどその親子のすぐ後ろにいた若い女性が「あの、マフラー落ちてますよ」と声をかけた直後でもあった。このご時世なら、ああした声がけだけに留めておくほうが親切だったのかもしれない。結果的に「小さな親切大きなお世話」どころか、「親切のつもりで却って迷惑」な行為をしてしまった可能性がある。モノ一つ手渡すにも、ことほど左様に気を使わねばならぬ…。確かに世界は新しい局面を迎えているようだ。