脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

支離鬱々日記52

今朝いきなり、スマートウォッチのバイブ機能が作動した。携帯に着電の合図だ。出てみると、郷里の再従弟から。どうも私の実母の状態がおかしいらしい。「少しボケが進んでるように見えるよ」との言。コロナ禍のせいで、ここ数ヶ月県を跨いでの移動が憚られたため、帰省していなかったので、電話で短時間会話したのみ。心配ではあっても、もしウイルスを持ち込んでしまったら…という不安の方が先にたって、直接会いには行けなかった。もう80に近い歳だし、近しい人物から実体験に基づく「レポート」の信憑性は高い。

 

再従弟との電話を終えた後、早速実家に電話。声は元気そうだったが、こういう病は、自分の自覚とは別の次元で進んでいくものだし、カラダの元気さと連動したものでもない。とにかく来週早々にも、まず、かかりつけの医者を受診することを約束させた。これを機にもう少し電話の頻度を増やしていこうと思う。以前に在宅勤務の快適さと、通勤の頻度の問題で、実家からの通勤もいいな、と漠然と考えてはいたのだが、にわかに現実味を帯びてきた。

 

ワイドショーで紹介されたことで、某宅配業者配達員の当て逃げ事件が大きな話題になっている。この宅配業者は登録してある個人事業主としての配達員に業務を委託するという形態をとっており、何か問題があった場合はあくまでも個人事業主としての配達員が責任を負うことになっている。そのため、配達が遅れて受け取りを拒否された料理を不法廃棄したり、交通法規を無視した危険な運転などが度々問題視されてきていたが、今回の件は特に酷い。

 

配達員に当て逃げされた自動車の持ち主が、運営会社に連絡を取ったら「ドライバーのフルネーム、電話番号、配達の注文番号など詳細が確認されないと、該当の配達パートナーを特定できかねます」という」返信が来たとのこと。アホか?この被害者は、自分でこのサービスを利用していたわけではないのだから、ドライバーの名前も配達の注文番号も知る由がないのだ。アメリカ由来のこの運営会社は、おそらくトラブル対応をマニュアル化してあったのだろうと思うが、マニュアルに忠実なあまり一般常識を完全に逸脱した対応になっている。トラブル対応にあたる部署の人間は、そもそもこの被害者が送信したメールに目を通していたのだろうか?「普通」の人間なら、こんなマニュアル通りの対応など取らないはずだし、メールの内容を読んだ上での対応だとするなら対応者の知能を疑わざるを得ない状態だ。トラブル対応の部署に知能の低い(少なくとも一般常識を弁えていない)人間を配している企業を信用することなど到底できない。

 

まずこの企業は、各配達員が背負っていることの多い、黒い大きなバッグに配達員のIDコードなり名前なりを企業ロゴより大きく表示させるべきだろう。個人事業主のプライバシー云々の問題もあろうとは思うが、トラブル回避、トラブル発生時の迅速なトレースのためには必要不可欠な処置であると私は思う。真面目に頑張っている配達員の方が絶対多数であることは重々承知しているし、今のご時世ではこのサービスが生活に必要不可欠だという家庭も少なくないだろう。だが、どこにでも不祥事を起こす人物は潜んでいるし、トラブルのタネも潜んでいる。私自身は、この企業が迅速なトラブル解決につながる策を講じない限りはこの企業のサービスを利用するつもりはない。

 

ネット記事を渉猟していたら、こんな記事にぶつかった。啓光学園(現常翔啓光学園ラグビー部に関するものである。

 

記事にもあるとおり、啓光学園ラグビー部は2001年度からの4連覇を含め、高校日本一に7度も輝く、高校ラグビーの名門校であった。佐々木隆道、金正奎など数々の名選手を輩出してきたという歴史もある。その名門校は今、他校との合同チームでないと大会に出場できない状態であるというのだ。強かった当時とは経営母体が変わり、同じ系列校で現在でも花園の常連校である常翔学園(旧名大工大高)に「高校でラグビーをやろう」という志向を持った生徒が流れているということもある。私は飲み屋などで「啓光学園は常翔の文字がついてから常勝ではなくなった」などと下手な駄洒落を飛ばしていたが、現実に常啓光学園は常勝どころか、試合場にすら登場できないような状態になってしまっていたのだ。

 

ラグビー親父が昔を懐かしむのは簡単だし、その昔話から「やっぱり啓光学園は強いチームであって欲しいよな」などという結論を導き出すのも簡単だ。一方で、学校の経営者、指導者は簡単に「じゃもう一度強くしましょう」とはいえないのも事実。元々は啓光学園単独で学校経営が成り立っていたのに常翔学園グループの系列に入ったということは、経営の苦しさを物語る。つまり、私立校であるとはいえ、近隣に前述の常翔学園はじめ、東海大仰星大阪桐蔭など強豪校がひしめき合っている中で、「人集め」にかけられる原資は乏しいということが想像される。W杯におけるジャパンの躍進で空前のラグビーブームが訪れてはいるものの、ラグビーは3kスポーツの代表格で、「ラグビー抜き」入学してきた一般の生徒が、自分でプレーするという決断を下すまでのハードルは決して低くない。

 

そんな苦しい環境の中で、「啓光学園ラグビーを続けてきた」生徒たちの思いは熱い。過去は過去として尊重するが、自分たちは自分たちなりの思いで、目の前の課題に、敵にぶつかってきた体験と、練習に費やした日々、仲間との絆はきっとどこかで、それぞれの生徒の人生に力を与えてくれるはずだ。そう私が信じたい(笑)。