脳内お花畑を実現するために

サラリーマン兼業ライター江良与一 プロブロガーへの道

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

映画の本筋とは別のところで考えさせられてしまった一作 『エネミー・ライン』鑑賞

エネミー・ライン [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray] オーウェン・ウィルソン Amazon 2001年公開の米映画。ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争終了間際の同地における空軍大尉の脱出劇を描く。 主役のクリス・バーネット大尉を演じるのはオーウェン・ウィルソン…

ちょっとした違和感は実は何より深い 『豆の上で眠る』読後感

豆の上で眠る(新潮文庫) 作者:湊かなえ 新潮社 Amazon 久々に読んだ湊かなえ氏の著作は、湊氏らしからぬ一作。 「らしからぬ」の第一の理由は、私が湊氏の特徴だと認識していたクリフハンガー形式ではないこと。今作は徹頭徹尾主人公結衣子の視点から描か…

ストーリーよりキャストに目が奪われた一作 『日本侠客伝』鑑賞記

日本侠客伝 [DVD] 高倉健 Amazon HDD録り溜め腐りかけライブラリーからの鑑賞作。東映京都撮影所制作のドル箱。のちにシリーズ化され、当作品を含め11作が制作されている。故高倉健氏の人気を決定的にし、『網走番外地シリーズ』や『昭和残侠伝』シリーズの…

「他人の噂も七十五日」になりつつある今だからこそ読んでおきたい 『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』読後感

自民党の統一教会汚染 追跡3000日 作者:鈴木エイト 小学館 Amazon 昨年7月の安倍元総理狙撃事件以降、世の中の注目を集め続けてきたのが世界平和統一家庭連合(以下、家庭連合。旧略称統一教会)と自民党議員との癒着問題。狙撃犯はいわゆる宗教二世で、…

最後は凶刃に倒れた悲劇の皇妃シシー 『ハプスブルグの涙 皇妃エリザベート』読後感

ハプスブルクの涙 皇妃エリザベート (集英社文庫) 作者:M・V・インゲンハイム 集英社 Amazon ドイツやオーストリアあたりを旅すると彼の地の歴史の中に必ず登場するのがハプスブルグ家。神聖ローマ帝国皇帝を代々輩出し、ローマ帝国解体後は後継国家であるオ…

支離鬱々日記Vol.169(お題に沿って休職日記6)

私がとらわれていた「しなきゃ」 まだまだ心休まる日が来ない。 先月末はライティングの請負の締め切りに追われてかなりしんどかった。これは私自身の怠惰のツケだ。月初から3日に1本ペースで書いておけばなんの支障もなかったのに、まだいいや、まだいいや…

継続する緊迫感と意外すぎる結末で見事に楽しませてくれた一作 『誰でもよかった』読後感

誰でもよかった 作者:五十嵐貴久 幻冬舎 Amazon 久々に手にした五十嵐貴久氏の作品。通り魔殺人鬼と警察の交渉人との「戦い」を描いたサスペンス。 冒頭は無差別殺人犯高橋のモノローグから始まる。このモノローグと犯行の描写が実在の秋葉原無差別殺人事件…